インフレ到来で忙しい日の食卓の味方にも異変? 値上げ時代、主婦に選ばれる総菜売場を考察!

2023/05/19 05:55
平塚 千晶 (家計簿・家計管理アドバイザー)
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あらゆるものが値上がりしている一方で、物価の上昇に給料が追い付かず、実質賃金は低下傾向にあります。いまだ天井の見えない「値上げラッシュ時代」を切り抜けるため、家計の財布を握る主婦たちは、どのような視点で買物をしているのでしょうか。連載第4回では、実際に3人の子を育てる主婦として日々やりくりに奮闘する筆者から見た、スーパーマーケットの総菜売場にフォーカスして解説します。

なんでも値上げ時代における平日の総菜の選び方

 なんでも値上げ時代の最近、以前と同じ金額で同じ品物を入手することは難しくなっています。そのため、「総菜」についても以前より価格が上がっていると感じることが多くなりました。

 とはいえ、総菜は、食事の支度の手間を減らすことができるため、忙しい日の食卓の強い味方でもあります。手づくりと比べるとやや割高ではあるものの、「コンビニ、出前、外食より総菜の方が安い」という心理も働きます。

 値上げラッシュが続く最近は、以前より懐が痛むコンビニや出前、外食での出費を控えて、時間がある時は「内食」、ない時は「中食」で済ませたいという気持ちが強くなってきました。そのため、以前よりも「食卓に利用しやすい総菜」に対する期待が個人的に高まっています。

マルエツ江戸川橋店

 具体的には、平日のおかずとして利用する総菜なら、家では手間が掛かり、なかなかつくれないような揚げ物だけでなく、揚げ物以外の総菜もバラエティ豊かにしてほしいところです。「揚げ物」という同じジャンルの総菜ばかりだと、種類は異なっていても飽きが来てしまい、「連日総菜を利用するのは難しい」と感じてしまいます。そのため、総菜を買おうとしてもどうしても飽きのこない程度の頻度に落ちてしまうのです。

 実際に筆者自身も、「できれば忙しい平日ほど、調理の手間を減らせる総菜の利用頻度をあげたい」と考えているのですが、総菜売場にいつも同じようなジャンルの同じような商品ばかりが並んでいると、売場を一通り回っても「欲しい総菜がない」と感じ、もう一度精肉・鮮魚売場に戻り、簡単に手づくりできるものにメニューを変更するということがよくあります。

 普段のおかずとしての総菜なら、利用頻度を増やしても飽きのこない「ジャンルの異なるバラエティ豊かな総菜」が筆者の理想です。加えて、普段の食事なら「低価格でコスパのよい総菜」だとさらに理想的です。

 その上で、メーン料理やサブ料理として複数の総菜を組み合わせても「揚げ物ばかり」「肉ばかり」「茶色ばかり」という偏りがでない総菜の組み合わせができれば「普段の食事の支度がずいぶん楽になるのでは」と感じています。

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記事執筆者

平塚 千晶 / 家計簿・家計管理アドバイザー

東京都在住。主婦歴20年以上。夫と子ども3人の5人家族。結婚と同時に家計簿をつけ始め、家計簿、家計管理、ポイ活などに詳しい。主婦業を中心とした執筆も多数あり、雑誌などへの掲載も多数。日本テレビ、フジテレビ、NHK、テレビ東京などにも出演。著書に「あきの新ズボラ家計簿(秀和システム)」「ズボラ家計簿」練習帖(講談社)など。

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