マッシュグループが英老舗ライフスタイルブランド「バブアー」を日本で販売する意外な理由とは
「長く大切に着る」プロジェクトを推進
マッシュグループが、歴史ある海外ブランドと手を組むライセンス事業に注力するのは、その国で長く愛されるブランドの背景や歴史、理念を学びグループ全体の成長につなげようとの考えからだ。バブアー以外では、先行してニュージーランド発のナチュラルデイリーケアブランド「エコストア」を展開しており、今後は、セサミストリートのオフィシャルストア、芸術家であるアルフォンス・ミュシャのオリジナルブランドの展開を予定している。
その中でも、サステナブルファッションの先駆者的存在であるバブアーのもつ価値は強力だ。クロエやモンクレールといったグローバルブランドがバブアーとのコラボ商品をこぞって発表しているほか、中国、韓国でも人気のライフスタイルブランドとして躍進しているからだ。
バブアー パートナーズ ジャパンとしても、今後オープンを予定している路面店では、ブランドを上げて推進するサステナブルプロジェクト『WAX FOR LIFE』を体現できる店づくりを計画している。
濱田氏は「バブアーのワックスジャケットは、定期的にリワックスを行うことで本来の機能を保ち、長持ちさせることができる。そんなケアが身近にできる場所として、路面店の一区画に常設のリワックスカウンターを設置し、リワックスデモンストレーションやリワックスイベントができるスペースを設ける予定」と話す。
さらに、破れたりエイジングによるダメージがひどい箇所をワックスドコットンでリペアして大切に使いながらも、いよいよ着れなくなったバブアージャケットを回収し、まだ使える部分を組み合わせて新たな1着としてリプロダクトする『Re-Loved』プロジェクトも検討中だ。目標は、「日本でも、イギリスのように祖父から父、そしてそのまた息子へと代々受け継がれ長く愛されるブランドとして定着させること」。「良いものを長く大切にする」というサステナブルの原点に立った、バブアーだからできる取り組みを日本でも本格的に進めていく。