中国輸入、1.1%増=コロナで大幅鈍化―22年

時事通信社
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中国の主要港の一つである江蘇省の鎮江港
〔写真説明〕2022年8月31日、中国の主要港の一つである江蘇省の鎮江港(EPA時事)

 【北京時事】中国税関総署が13日発表した2022年の輸入は、前年比1.1%増の2兆7160億ドル(約350兆円)だった。伸び率は前年(30.0%増)から大幅に鈍化。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う経済の混乱で、内需が低調だった。

 輸出は7.0%増の3兆5936億ドルと、輸入同様に前年(29.6%増)から大きく減速。世界的な景気悪化に伴う外需の冷え込みも押し下げ要因となった。この結果、輸出から輸入を差し引いた貿易黒字は8776億ドルだった。

 中国では22年、厳格な移動規制でコロナの感染拡大を徹底的に抑え込む「ゼロコロナ」政策に基づき、上海市など各地でロックダウン(都市封鎖)が実施された。秋には各地で工場の操業が停止し、個人消費も低迷。12月にはゼロコロナが見直されたものの、今度は感染者数が急増し、経済の混乱が続いた。

 ただ、22年は輸出額、輸入額、貿易黒字ともに前年に続き過去最高を更新した。中国の感染状況は落ち着きつつあり、23年は景気回復が予想されている。内需が改善し、貿易額のさらなる増加も期待できそうだ。

 国別では、対ロシア貿易の伸びが目立った。輸入は43.4%の大幅増で、原油などの輸入額が増えたもようだ。中国はウクライナ侵攻に対する欧米の制裁で安価になったロシア産原油を買い支えてきたとみられる。対ロ輸出も12.8%増と好調。日本との貿易では、輸出が4.4%増、輸入が10.2%減だった。

 12月の輸出は前年同月比9.9%減の3061億ドル、輸入は7.5%減の2281億ドル。貿易黒字は780億ドルだった。

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