「STORE OF THE YEAR 2023」から見るホームセンターの最新トレンドとは?

髙浦佑介(『ダイヤモンド・ホームセンター』誌編集長)
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『ダイヤモンド・ホームセンター2023年4月15日号』にて、人気企画「STORE OF THE YEAR 2023」が実施された。これは2022年の1年間で新規オープン・リニューアルした店舗の中から、最もインパクトのあったものを読者投票で選ぶ企画だ。どのような店舗が上位入賞したのか。そこからホームセンター(HC)店舗の最新トレンドを読み解く。

DCMが初の第1位に!

体験型のDIY専門店に注目が集まる

DCM DIY Place
「ストア・オブ・ザ・イヤー」第1位に輝いたDCM DIY Place

まず上位トップ10に入賞した店舗の顔ぶれを見ていこう。図表の店舗がトップ10にランクインした。

順位 店名 売場面積(㎡) 所在地
1 DCM DIY Place 1187 東京都渋谷区
2 カインズ浦和美園店 1万7644 埼玉県さいたま市
3 ホームセンターバロー千音寺店 1万2000 愛知県名古屋市
4 スーパービバホーム八王子多摩美大前店 1万2000 東京都八王子市
5 GREEN PICNIC糸島 3300 福岡県糸島市
6 カインズ壬生店 8396 栃木県都賀郡
7 コーナンPRO世田谷八幡山店 2180 東京都世田谷区
8 サンデー仙台卸町店 5759 宮城県仙台市
9 ジュンテンドー加西店 4321 兵庫県加西市
10 ホームセンターグッデイ姪浜店 3984 福岡県福岡市

DCM(東京都/石黒靖規社長)が東京都渋谷区の商業施設「恵比寿ガーデンプレイス」に出店した「DCM DIY Place」が読者からの圧倒的な支持を得て第1位に輝いた。第20回を迎える同企画でDCMがグランプリを獲るのは今回が初めてとなる。

詳細な売場づくりについてはダイヤモンド・ホームセンター誌に任せるが、同店はDIYに特化した体験型の新業態店舗だ。「これまでDIYを体験できる場所が都心になかった」「家庭の困りごとや対策をわかりやすくディスプレーできている」「DIY文化を広める店舗は業界全体の活性化につながる」といったポイントが評価された。

売場面積は約360坪で、約1SKUに絞り込んだ。

同店は大きく「ハードなDIYゾーン」と「ソフトなDIYゾーン」の2つに分かれている。

ハードなDIYゾーンでは、体験に特化した売場づくりを行う。「壁紙体験」「床材体験」「漆喰・MORUMORU体験」「塗装体験」「収納棚作成体験」の5つの体験コーナーを設置したほか、150種類以上の壁紙や賃貸住宅でも取り外し可能な床材などを販売している。

一方、ソフトなDIYゾーンでは、防犯、キッチン、清掃、グリーンなどの商材を取り扱い、暮らしの困りごとの解決に役立つ提案をしている。

オープン以降も細かく売場改装を重ねてきた。オープンから約半年たった235月時点で視察に行くと、オープンの取材時とは異なる点がいくつも見られた。

2位はカインズ浦和美園店。もともとカインズの中でも売上上位に入る旗艦店舗で、リニューアルにより売場面積を拡大。ガーデニングやリフォームで新たな提案を行っている。

3位にはホームセンターバロー千音寺店が続いた。HC店舗のほか、スーパーマーケットの「バロー」、ドラッグストア「Vドラッグ」、ペット専門店「アミーゴ」とグループが一体となった商業集積で、専門性を追求した売場づくりが評価された。

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