ホームセンター売上高ランキング!DCM、カインズ、コメリ…各社戦略を解説

高浦佑介 (ダイヤモンド・ホームセンター編集長)
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ECやドラッグストア、専門店の猛攻を受けて、市場規模が伸び悩みを続けているホームセンター業界。2018年度の市場規模は3兆8543億円で、過去最高を更新したものの、依然として伸び率は低い。「脱・同質飽和」に向けて、各社はどのようなことに取り組んでいるのだろうか。

homac、カインズ、パワー

順位 企業名 売上高(億円) 増減(対前期比:%)
1 DCMホールディングス 4457 0.5
2 カインズ 4214 1.7
3 コメリ 3468 1.4
4 コーナン商事 3334 5.5
5 ナフコ 2232 ▲1.0
6 LIXILビバ 1878 1.6
7 ジョイフル本田 1534 ▲3.8
8 島忠 1462 3.6
9 ケーヨー 1148 ▲ 13.2
10 東急ハンズ 960 0.1

(出典:『ダイヤモンド・ホームセンター』2019年8月15日号)

業界首位争いし烈に
DCMにカインズが肉薄

 トップ10社の顔ぶれを見てみると、去年と変化はなかった。

 しかし、19年度はホームセンターバロー(岐阜県)を傘下に加えたアレンザホールディングス(福島県)が新たに加わる(売上高約1400億円)ほか、建デポを買収したコーナン商事がコメリを抜いて3位に浮上する見通しだ。

 業界最大手はホーマック、カーマ、ダイキの3社が経営統合してできたDCMホールディングス(東京都)。19年2月期業績は、営業収益4457億円(対前期比0.5%増)、営業利益210億円(同7.7%増)で、それぞれ過去最高を更新した。規模のメリットを生かして、仕入れ価格の見直しや、PB(プライベートブランド)開発に取り組むことで、粗利益率を改善し続けている。引き続き業界再編の受け皿となっており、17年1月にはケーヨー(千葉県)と資本業務提携を締結し、持分法適用会社化した。

 2位はベイシア、ワークマンなどを傘下に収めるベイシアグループのカインズ(埼玉県)。売上高は対前期比1.7%増の4214億円で、期末店舗数は216店舗。SPA(製造小売)を早くからめざしている点が特徴で、PBの売上高構成比率が40%と業界トップクラスに高い。今期、銀行出身の高家正行氏が新社長に就任し、中期経営計画「プロジェクト・カインドネス」に取り組み始めた。デジタル投資を加速させる方針だ。

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記事執筆者

高浦佑介 / ダイヤモンド・ホームセンター編集長

2010年東京大学文学部卒業、12年同大学院修士課程(社会心理学)修了。14年ダイヤモンド・リテイルメディア入社。『ダイヤモンド・チェーンストア』誌の編集・記者を経て、19年4月より現職。

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