ロッテ新コミュニケーションで習慣化を図る「乳酸菌ショコラ」=2020年秋冬 注目マーケティングトレンド

ダイヤモンド・リテイルメディア 流通マーケティング局
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生きたまま腸に届ける「チョコブロック製法」

ロッテ「乳酸菌ショコラ」リニューアルパッケージ

 そこで同社ではこの秋に「乳酸菌ショコラ」を全面リニューアル(9月29日発売)。従来の「乳酸菌T001」と食物繊維に加え、オリゴ糖を新配合。オリゴ糖は腸内のビフィズス菌のエサになる甘味料で、健康を考える人にとって広く知られている。オリゴ糖を新配合したことで、キレのあるすっきりとした甘さに仕上げた。オリゴ糖を配合した一方で、手に取りやすく・続けやすい手ごろな価格にも変更した。

 さらにパッケージも刷新。ブランド資産である青をベースにパールホワイトを組み合わせ、高級感を演出した。商品名の上には「デザート&サプリメント」「+オリゴ糖」「+食物繊維」を記載した。「サプリメント」という健康イメージの強いカテゴリーを利用し品質への信頼感を高めつつ、チョコレート本来のおいしさも「デザート」として組み合わせて訴求する。ユーザーからは、「乳酸菌・食物繊維・オリゴ糖の組み合わせが良い」という品質への信頼感に加え、サプリメントという表現を使ったことでデザートやサプリメントの様に「食後にも食べていこう」という声もありました。

 さらに裏面やCMでは、製法に関してしっかり説明。チョコで包んで生きて届ける製法を「チョコブロック製法」として表現することで、生活者からは理解しやすく好感触となっている。

 今回のリニューアルに合わせてラインアップを変更。従来の「ミルク」と「カカオ70」に加えて新たに「ストロベリー」を導入。さらにその3品がアソートされた「3種アソートパック」も展開。

発売に合わせてCMを大量投下し興味関心を促進

乳酸菌ショコラの店頭POP

 秋の発売に合わせて、新作のテレビCMを投下。ターゲットは年齢に関係なく、乳酸菌を摂取したい女性なので、幅広い年齢層から支持される女性タレントを新たに起用し、2つの異なる内容のテレビCMを投下する。新登場篇として、商品が新しくなったことを訴求し、興味関心を獲得。製法訴求篇では、「チョコブロック製法」を訴求し、品質への納得度を高める。また、冬の乳酸菌指数が高まるタイミングでインフォマーシャルも投下する予定だ。

 店頭でも新商品としての登場感を演出するために、さまざまな販促資材を用意。定番でのコーナー化を図る什器や機能を訴求したPOP、おいしさと新価格、種類を訴求したPOP、アウト展開できる専用什器など、売場をバックアップする販促物を多数用意している。加えて「乳酸菌ショコラ」で乳酸菌を摂取する意味や製法を解説したリーフレットを用意して店頭で配布する。

 さらに「乳酸菌が生きてとどく」価値を受験やバレンタイン、新生活など、季節のイベントに合わせてユニークに訴求していく。

 「これまで『気になっていたが買ったことがない』というユーザーが多く存在します。今回のリニューアルを機にトライアルを促進したいと考えています」と、中村氏。

 乳酸菌摂取の新たな選択肢の一つとして、定着させていくことをめざしている。

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