同業間、異業種間の再編が激しく進むドラッグストア業界の流通相関図2023
ドラッグストア(DgS)業界では、売上高上位企業によるグループ化と食品スーパー(SM)企業の買収が進んでいる。クスリのアオキホールディングス(石川県:以下、クスリのアオキHD)はSMの買収を継続し、同社は店舗網をさらに拡充する。大手企業のM&A(合併・買収)による再編は今後も進んでいく見込みだ。
DgS業界で目立つのは、クスリのアオキHDによるSMのM&Aだ。同社は2020年6月にナルックス(石川県)の株式89.8%を、20年10月にはフクヤ(京都府)の株式94.8%をそれぞれ取得。21年5月には事業会社クスリのアオキ(石川県)がサン・フラワー・マリヤマ(石川県)を吸収合併した。21年6月にはナルックスがスーパーマルモ(茨城県)のSM事業等を承継、22年3月にはクスリのアオキが一二三屋(福島県)、ホーマス・キリンヤ(岩手県)とその関連会社フードパワーセンター・バリュー(岩手県)を吸収合併。さらに22年12月にはクスリのアオキが三崎ストアー(石川県)からSM事業(3店舗)を、23年3月にはサンエー(新潟県)からSM事業(2店舗)をそれぞれ譲受している。
クスリのアオキHDの青木宏憲社長はSMの買収の目的について「異なるエリアにおける、生鮮食品の仕入れや売場の運営力の向上と、ドミナント化を進めるための好立地物件の確保だ」と話している(21年5月期通期決算説明会)。
同社は22年5月、M&Aの推進および傘下に収めたグループ企業とのシナジーを最大限に発揮するために、「経営戦略室」内の「M&A課」を3課に増やし体制を強化。新規案件の獲得から円滑な経営統合・業務統合に至るまでのM&Aの推進体制を整備している。
ウエルシアホールディングス(東京都:以下、ウエルシアHD)も同じイオン系SMとの共同出店を進めているほか、22年9月には
流通相関図2023 の新着記事
-
2023/04/14
規模拡大は利益率向上につながるか?食品スーパーのM&A 戦略とその効果を徹底検証! -
2023/04/14
初掲載!小売の新たな連携の形、「共創」アライアンス軸で見る流通相関図 -
2023/04/14
稼ぐ力落ちるドラッグストア!気鋭のアナリストが見通すコロナ後の流通勢力図とは -
2023/04/14
市場拡大、プレイヤー乱立、ネットスーパー・生鮮デリバリー軸の流通相関図2023 -
2023/04/13
デジマにリテールメディア、メディア運営!大手食品卸のDXが加速する理由とM&Aの行方 -
2023/04/13
異業種間M&Aが活発化!家電+αの領域を攻める家電量販店相関図2023
この特集の一覧はこちら [16記事]
関連記事ランキング
- 2024-09-26上位10社でシェア8割!ドラッグストア市場規模&市場占有率2024
- 2024-07-22コスモス薬品 東北進出、食品構成比6割越えの衝撃!
- 2022-02-22「フード&ドラッグ」の最終形態へ?クスリのアオキの戦略、強み、新フォーマットを徹底解説!
- 2024-09-25市場規模拡大、寡占化進行!小売業12業態、最新市場規模&占有率2024
- 2024-11-22業態別 主要店舗月次実績=2024年10月度
- 2023-05-243指標で読む、コロナ禍を経た百貨店・スーパー・コンビニ・ドラッグストアの現在地とこれから
- 2024-01-11クスリのアオキHDがM&Aを加速! ついに四国にも進出へ
- 2024-06-26上場全19社が増収!ドラッグストア決算ランキング2024
- 2020-05-14東京・世田谷にコスモス薬品が連続出店! 住宅街立地の小型店展開が意味することとは?
- 2021-02-16マツモトキヨシ、松本貴志副社長が社長に昇格、大田社長は会長に