セブン&アイHDが3-11月決算を発表、純利益は前年同期比9%増の1699億円

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セブン&アイホールディングスが2019年3月-11月期の連結業績を発表 写真はロイター

 1月9日、セブン&アイホールディングスが2019年3月-11月期の連結業績を発表した。純利益は1699億円(前年同期比9%増)、営業利益は3190億円(前年同期比4.9%増)だった。コンビニ事業は国内においてはキャッシュレスのポイント還元が追い風になったほか、北米での収益性の悪かった店舗を閉店するなどの事業整理を行ったことが要因。とくに海外コンビニ事業は1兆4728億円(前年同期比21.2%増)と大幅な増益となった。

 一方、スーパーストア事業は79億円(19.8%減)、百貨店事業は19億円の赤字と、赤字幅が大幅に拡大した。スーパーストア事業や百貨店事業の低調、海外コンビニ事業が為替変動の影響で減収になったことで、売上高に当たる営業収益は1.9%減の4兆9755億円となった。

 主な事業会社別では、セブン-イレブン・ジャパンは夏場の天候不順や台風上陸の影響などで既存店売上高が0.1%の微減となったが、店舗数の増加や粗利益の増加で営業利益は7.0%増の1984億円だった。

 イトーヨーカ堂は既存店売上高が0.9%減、店舗数が1店舗減少したこともあり、営業収益は3.9%の減少。営業損益は約9億円の赤字(前年同期は2億円の赤字)だった。ヨークベニマルも既存店売上高は1.6%減と苦戦したが、販売管理費の抑制などで営業利益は10.4%増の86億円となった。

 セブン&アイHDは同日、ショッピングセンター(SC)「アリオ」などを開発・運営するセブン&アイ・クリエイトリンク(SCL社)をイトーヨーカ堂の子会社にすると発表した。セブン&アイHDが保有するSCL社の株式のうち51.0%をヨーカ堂が取得する。ヨーカ堂は既存店の売り場の一部を閉鎖して外部テナントを導入する構造改革を進めており、SCL社との連携を深めることで既存店のSC化を加速させる。

 なお、2020年2月期の連結営業利益予想は据え置く。(4200億円(前年同期比2.0%増))

※内容を追加しました(20/1/10 9:45)

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