「予防策」より「解決策」が圧倒的に売れる!健全に客単価をアップさせる方法とは

未来調達研究所:坂口孝則
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低糖質商品の売場
コロナ禍を経て、低糖質商品のニーズが高まっている(写真は本文とは関係ありません)

予防策より解決策を売れ

 「金持ちをコンサルティングしろ」。私がコンサルタントの駆け出しだった12年ほど前の話。某有名コンサルタントから、ねらうべき顧客像としてこう教えられた。さらに彼は笑いながらこうも付け加えた。「正確には、コンサルティングしなくても事業を成功させる人かな」と。このアドバイスはなかなか実現できずにいるものの、このときもう1つもらった“金言”は大変役に立った。「予防策よりも解決策を売れ」──。

 たとえば、太らないような健康習慣を身につけさせるビジネスと、すでに太ってしまった人に痩せる手法を売るビジネス。前者は「予防策」で後者が「解決策」だが、圧倒的に解決策のほうが売れる。迫った危機がなければ誰もモノは買わないからだ。

 コロナ禍で自宅にこもる機会が増えた結果、“コロナ太り”に悩む人が少なくない。せいぜい自宅とスーパーの往復で1日が終わるような運動頻度であれば当然かもしれない。このところ外出の機会が増え、オフィスや旅行に行き、同僚や取引先、家族と外食を再開するようになった結果「太った」なんて声も聞く。なんだよ。つまり結局は加齢とともに太るのか……と悩む層に向け、痩せるための「解決策」を売る企業やサービスが続々登場しているのは自然な流れなのである。

低糖質ブームの背景

 ところで、私はとあるマーケティング事業会社と共同で、

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