EDLPへの移行の手順

チェーンストア経営システムコンサルタント:桜井多恵子
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EDLPの本質

 ディスカウンティングフォーマットはEDLP(エブリデー・ロープライス)の販売方法を取り入れることで成立すると当連載の最初に述べた。低価格販売をしながら収益を安定して確保し、企業規模拡大を継続するには必須の業態(商品の販売方法)である。

 一方日本の、とくにスーパーマーケット(SM)が頻繁に実施する特売は短期特価・特売で、ハイ&ローともいう。この場合その都度特売品目が入れ替わるから、企業側は商品部も店舗運営部も準備と後始末に膨大な人件費をかけることになる。しかも特売品の粗利益率は低く、売れれば売れるほど収益は圧迫され、企業の発展を阻害する大きな要因となっている。

 ローコストオペレーションはチェーンストア経営システムの基本だ。そして、それを実現する業態がEDLPである。毎日同じ低価格で商品を提供するからお客は計画的に必要な品を購入できる。そのため、その店での買物が習慣になりやすい。

エンドの列

陳列された牛乳
EDLP商品共通のデザインや色のボードなどで、毎日同じ低価格で継続販売しているお買い得品であると訴求する。EDLP商品にお客の関心を集め、継続購入を習慣づけるのだ

 企業側にとっても販売予測が正確になり、商品調達も物流も店舗作業も無駄がなくなり、安定した収益が確保できるのである。

 ここでEDLPの本来の意味を明確にしたい。しばしばEDLPと

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