アジアの成長を内製化!越境ECは生存戦略である理由と2つの成功ポイントとは

河合 拓
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縮小する日本市場。ユニクロとg.u.(ジーユー)、グローバルSPAが押さえ込んでいる現状をみると、多くのアパレルは他に目を向けなければ生き残りは難しくなる。そこで今回は、中国のSheinモデルを使った、越境ECで成功するためのビジネスモデルを提案したい。 

recep-bg/istock
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ユニクロにも異変か!?アパレルの経営環境激変

縮小する日本市場では、嗜好品であるファッション商品を売ることが極めて難しくなっている。盤石のビジネスモデルに見える無敵のユニクロでさえ、いわゆる成長期と今では状況は変わってきた。ワンブランドで7000億円という売上を独占する同ブランドへの消費者ニーズの変化が起きているように見えるのだ。

ユニクロが成長してきた黎明期は、圧倒的なコスパによって市場を席巻していたが、最近はSDGsのもと「服を捨ててはならない」「余分な服は買ってはならない」という暗黙のプレシャーが消費者に襲いかかり、また、日本という国の生活者の実質賃金低下により、結果的に値ごろ感のあるベーシック衣料を長く着るという風潮からユニクロが選ばれているように思う。
また、装飾的な商品で身を飾りたいのであれば、同じグループのg.u.Sheinなど、圧倒的コスパを実現したファッション衣料を求め、ファッショニスタはゾゾに生息するD2Cブランドを選ぶなど、消費者のブランドの選び方も固定化してきたようだ。

さて、こうした経営環境下において、中間価格帯である日本のアパレル産業の成長戦略について、ある仮説を提案したい。これは再三、筆者の論考に登場した中国モンスター企業「Sheinの逆モデル」である。

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