無慈悲な競争力の源泉は?コスモス薬品、進む地域完全制圧と付け入る死角
PB強化で食品の品揃え拡大
他方で、特徴の②で挙げたように、国内小売業界においてコスモス薬品は、食品強化型DgSのパイオニア的存在としてのイメージも強い。食品スーパー(SM)やコンビニエンスストアにはまず真似できない低価格で食品を提供することによって、まずは集客力を向上。化粧品や医薬品など粗利率の高い商品群をそこに組み合わせることで売上・利益を確保するという、いわゆる「フード&ドラッグ」業態の代表的なチェーンである。
昨今はプライベートブランド(PB)の開発にも力を入れており、日配・加工食品を中心とした「ON365」、チルド・冷凍総菜の「おいしい惣菜」、日用雑貨と一部食品の「StandarDay」の主に3ブランドを展開。PBが品揃えに加わることによる、他のフード&ドラッグとは一線を画した「商品選択肢の豊富な売場」も、コスモス薬品の大きな武器になっている。