33期連続増収増益のドンキ親会社PPIH 中長期計画で掲げるPB強化・DX推進戦略とは

松尾 友幸 (ダイヤモンド・チェーンストア 記者)
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オリジナル商品の構成比を25%

 PPIHは中長期経営計画「Visonary 2025/2030」を発表した。202月に発表した「Passion 2030」から、コロナ禍の外部環境の変化を受け、新たに策定したものだ。定量目標として、256月期に売上高2兆円、営業利益1200億円、306月期に営業利益2000億円をめざす。利益重視の経営戦略を進めるため、306月期における売上高の目標は除外した。

 収益性の向上を成長方針とする中長期経営計画のなかでとくに注力するのが「PPIHSPAの推進」だ。数値目標として国内のPB/OEMの売上高構成比を226月期~256月期で15.3%から25.0%に、商品粗利率を25.5%から27.5%に高めることを掲げる。

PPIHはオリジナル商品の構成比を25%にまで高める(写真は21年12月取材時のもの)
PPIHはオリジナル商品の構成比を25%にまで高める(21年12月取材時に撮影)

 吉田社長はオリジナル商品強化の目的として「粗利を確保しながら、お客さまにとっていつも“サムシング・ニュー”を見つけることのできる魅力的な買い場をつくり続けること」と話す。店舗イメージに適した「CVDA(コンビニエンス+ディスカウント性+アミューズメント性)」を訴求できるオリジナル商品を開発していく考えだ。これに伴い、商品部の大規模な組織改革とDS事業・GMS事業の商品部統合も実施し、SPA化のノウハウ向上に取り組む。

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記事執筆者

松尾 友幸 / ダイヤモンド・チェーンストア 記者

1992年1月、福岡県久留米市生まれ。翻訳会社勤務を経て、2019年4月、株式会社ダイヤモンド・リテイルメディア入社。流通・小売の専門誌「ダイヤモンド・チェーンストア」編集部に所属。主に食品スーパーや総合スーパー、ディスカウントストアなど食品小売業の記者・編集者として記事の執筆・編集に携わる。趣味は旅行で、コロナ前は国内外問わずさまざまな場所を訪れている。学生時代はイタリア・トリノに約1年間留学していた。最近は体重の増加が気になっているが、運動する気にはなかなかなれない。

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