物価上昇、94%が実感=家計圧迫、暮らし向きも悪化―日銀調査

時事通信社
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日本銀行本店
〔写真説明〕日本銀行本店

 日銀は12日、3月の「生活意識に関するアンケート調査」結果を発表した。1年前と比べ、物価が「上がった」と回答した人の割合は計94.5%に上り、2008年9月調査の94.6%に次ぐ過去2番目の水準となった。

 食品など生活必需品の値上げが続いており、物価上昇を実感している人は3期連続で9割を超えた。物価高は家計を圧迫、暮らし向きにもマイナスの影響を及ぼしている。

 物価が上がったと答えた人のうち、「かなり上がった」との回答は62.8%と過去最高を更新した。1年前より物価が何%程度変化したかを尋ねたところ、回答の平均値は14.6%上昇で、これも最高となった。1年後の物価については85.7%が「上がる」と予想した。

 現在の暮らし向きについて、1年前よりゆとりがなくなったと回答した割合は56.0%と3期連続で半数を超えた。「物価が上がったから」との理由が9割超となり、「収入が減ったから」などを大きく引き離した。「ゆとりが出てきた」の割合から「ゆとりがなくなってきた」の割合を引いた「暮らし向きDI」はマイナス52.2と、6期連続で悪化した。

 世帯の支出は、1年前より「増えた」と回答した割合が60.2%。理由としては「生活関連の物やサービスの値段が上がったから」が88.9%を占めた。

 調査は全国の20歳以上の個人を対象に3カ月ごとに実施している。今回は2月3日~3月1日にかけて行い、1981人から回答を得た。 

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