ファストリ、ロヒンギャ難民の自立支援 有償ボランティアとして縫製技術の訓練

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ロヒンギャ難民の女性が縫製作業をしている様子
ロヒンギャ難民の女性を対象に、働いて収入を得ながら縫製技術を習得できる支援プロジェクトを行う

 ファーストリテイリング(FR)は国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)と協力し、バングラデシュにある難民キャンプで、ロヒンギャ難民の女性を対象とした自立支援プロジェクトを始める。

 バングラデシュにあるFRの協力工場で、有償ボランティアとして実際に働きながら縫製技術を身に付けてもらう。トレーニング中は報酬を支払い、生活収入を得られるようにする。また、帰還後の就業に必要な技術を伝授する。

 バングラデシュに避難する途中で夫を亡くすなどして、1人で生計を支える女性を主な対象とする。2025年までに1000人に対するトレーニングを実施することを目指す。第1弾として、23年3月末までに250人の女性に縫製技術の訓練を行い、77万点の生理用品を生産する。生産した生理用品は難民キャンプ内で使用してもらう。

 この支援プロジェクトの初年度予算として、FRは80万米ドル(約1億1500万円)を拠出する。22年6月にFRが始めた「PEACE FOR ALLプロジェクト」による寄付の一部もプロジェクトの予算に充てる。

 UNHCRの統計によると、ミャンマーのイスラム系少数民族ロヒンギャは、22年9月末時点で94万人以上がバングラデシュの難民キャンプで避難生活を送っている。

 FRは06年からUNHCRと連携し、世界の難民や国内避難民への衣料支援を行ってきた。11年にはアジアの企業として初めてUNHCRとグローバルパートナーシップを締結、難民キャンプへの衣料の寄贈、難民の自立支援、ユニクロ店舗での難民雇用などを行っている。

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