成城石井の価格・量目・商品構成調査!実はスーパーの総菜よりも安い!?「値ごろ感」強い商品展開

解説=池田恵里(Erica Company代表)
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成城石井大

高級食品スーパー(SM)と括られることが多い成城石井だが、ここまで支持が広がるのは、味、量目、使われている素材からなる価値に対して相対的に価格が安いと消費者が感じているためだという仮説が浮かびあがる。それを検証するべく、新型コロナウイルス(コロナ)感染拡大下でとくに好調とみられる、成城石井の総菜とスイーツにクローズアップし、商品構成や価格帯を調査した。

駅利用者は減少も大幅な客単価増で好調

 成城石井が好調だ。SM各社の業績が一時期の“コロナ特需”から落ち着き始めた2020年9月、10月でも、成城石井の既存店売上高は対前年同月比5.6%増、同9.8%増とその勢いはとどまらない。特筆したいのは、成城石井は駅ナカや駅近の店舗が多く、コロナ禍の外出自粛生活で駅利用者の数は減少傾向にあるにもかかわらず、この数値を達成している点だ。

 なかでも売上増をけん引していると想定されるのが総菜やスイーツだ。多くの店舗で出入口すぐの場所に売場が設けられ、集客の柱になっていることが見て取れる。

 付加価値の高い品揃えが中心の成城石井は、一般的なSMと比較して商品の単価は高い。しかし、コロナ禍で外出ができないぶん「ちょっと贅沢がしたい」というニーズを取り込んでいることもあるだろうが、ここまで好調なのは、成城石井の商品に消費者が「値打ち感」を感じているものと私は考えている。

 そこで今回は、成城石井がすでに約30店を展開する関西エリアで、20年3月に開業した「芦屋モンテメール店」(兵庫県芦屋市:以下、芦屋店)の総菜とスイーツ売場を調査した。

 同店は、JR東海道本線「芦屋」駅目の前にある商業施設1階に入る。周辺には住宅街が広がり、駅利用者と地域住民の双方が来店する店だ。

 競合店としては、店舗から北東約1㎞圏内にいかりスーパーマーケット(兵庫県/行光恒夫社長)の高級SM「いかり芦屋店」がある。また、商業施設には百貨店「大丸芦屋店」が隣接するほか、店舗の隣では、スイーツのテイクアウト利用客も多い「スターバックスコーヒー」が営業している。

総菜100品のうち
600円以上は1品のみ

 芦屋店の売場面積は約150㎡。小型店ながら、総菜は約100品目、スイーツは

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