専門家が分析!スーパーの総菜がコロナ禍で苦戦するのに、成城石井だけ絶好調な理由

解説=小関恭司(リンクスK社長)
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成城石井大

新型コロナウイルス(コロナ)感染拡大下でさらに支持が広がっている成城石井の総菜。コロナ禍で食品スーパー(SM)各社の総菜の売上は縮小傾向にあるなか、なぜ成城石井の総菜は支持されるのか。そこで総菜コンサルタントの小関恭司氏とともに店舗調査を実施。商品の特徴を解説してもらった。※調査日2020年12月17日、商品の価格はすべて税抜

店舗の“センター化”で小型店でも品揃えを充実

 調査で訪れたのは、JR京葉線「新浦安」駅内の商業施設1階に入る「アトレ新浦安店」(千葉県浦安市)。同じフロアに「RF1」「とんかつ和幸」など約25の食の専門店が集積された激戦地に立地する。

 同店は2018年10月、店舗正面に飲食スペース「SEIJO ISHII STYLE」を導入し、成城石井の商品を生かした飲食の提供や、総菜の量り売りなどに挑戦した店舗だ。1年ほど前から総菜の量り売りは廃止されていたが、サラダや弁当を店内調理し販売するとともに、店舗にも供給し総菜売場の魅力を高めている。

 成城石井の総菜売場は、店のサイズによって売場面積や配置は異なるが、基本的にはメニューや売場づくりは標準化されている。新浦安店では、棚6段の冷蔵ケースと冷蔵平台を各1台ずつ設置し、和・洋・中の総菜やサラダ、チルド麺、弁当などを約100SKU揃えている。

成城石井の総菜売場
成城石井の総菜売場。細やかな物網体制を築くことで幅広い商品を提供。冷蔵ケースの温度は摂氏1~4度と、SMの生鮮食品の什器と同じくらい低く設定されている

 調査を通じて、成城石井の総菜には大きく3つの強みがあることがわかった。

 1つ目は、商品の企画・製造体制だ。成城石井は、東京都町田市にあるセントラルキッチンに総菜の製造を集約。一流レストランで活躍した経験を持つシェフをはじめ、専門性の高いスキルを備えた人材が商品の企画・製造を手掛け、専門店のような本格的な味を開発できる体制を構築している。

 2つ目が、商品の物流体制だ。成城石井はセントラルキッチンに加えて、各エリアにある比較的大型の店舗を“センター化”し、そこで製造した商品を他の店舗に供給する体制を整備している。「アトレ新浦安店」では、「市ヶ尾店」(神奈川県横浜市)や、「ルバーラヴァン神谷町店」(東京都港区)で製造した総菜が見られた。自社製造のパンを見ると、「青葉台店」(神奈川県横浜市)や「芦花公園店」(東京都世田谷区)からも商品が供給されている。このように、細やかな物流網を築くことで、駅ナカなどで調理場が広く確保できない店でも、幅広い商品の提供を可能にしているのだ。

良質な原材料を起点に商品を設計

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