店舗レポート スーパーセンターオークワ掛川店にみるPBと総菜による差別化策

2020/10/08 05:50
「ダイヤモンド・チェーンストア」記者 松尾友幸

オークワ掛川店 外観

スーパーセンターオークワ 掛川店

〒436-0222 静岡県掛川市下垂木1874-2
電話:0537-23-0011
天竜浜名湖鉄道「桜木」駅より徒歩約15分

オークワ(和歌山県/神吉康成社長)は9月4日、静岡県掛川市に「スーパーセンターオークワ掛川店」(以下、掛川店)をオープンした。静岡県では2店舗目の出店で、同社のなかでは最も東側に位置する店舗である。オークワの認知度がまだそれほど高くない静岡県で、同社は総菜やプライベートブランド(PB)などを中心とする独自商品で他社と差別化を図る考えだ。

SuC業態としては静岡県初の店舗

オークワ掛川店 津田悟店長
津田悟店長
「静岡の方にもオークワを知っていただけるように、こだわりの商品を積極的に提案します」

 掛川店は、天竜浜名湖鉄道「桜木」駅から徒歩約15分の場所に立地する。「パレマルシェ 新所原店」(静岡県湖西市)に続き、静岡県内への出店としては2店舗目だが、スーパーセンター(SuC)業態、そして「オークワ」の名を冠した店舗としては掛川店が初となる。

 基本商圏となる半径3㎞圏内には1万1540世帯/3万1500人が居住している。とくに店舗から半径2㎞圏内の世帯平均人数は2.87人で、静岡県全体の平均よりも0.28人多いのが特徴だ。また、「掛川」駅周辺の資生堂やNECの大規模工場に勤める単身の従業員も多く住んでおり、5㎞以上の広域商圏では単身世帯の数も増えている。競合店としては、「スーパーマーケットバロー掛川店」や、8月に「アピタ掛川店」から業態転換したばかりの「MEGAドン・キホーテUNY掛川店」のほか複数の店舗があり、競争は激しい。

 掛川店の店舗レイアウトは、出入口を基準に右側が食品、左側が非食品売場となっている。オークワにとっては静岡県では初めてのSuC業態の出店であることから、奇をてらわず既存のSuCフォーマットを踏襲した。非食品売場では、近年大型店舗で導入を進めている100円ショップの「ダイソー」を展開。オークワがフランチャイジーとなって運営しているため専用のレジは置かず、直営部分のほかの商品と同様にダイソーの商品にもオークワのポイントが付くようになっている。そのほか、既存店でも導入を進めている直営の化粧品・医薬品専門店「サフランショップ」も展開している。

新たな3種類のPBを積極的に提案

 食品については、静岡県でまだオークワの認知度が高くないこともあり、「まず静岡の人にオークワのいいところ、いい商品を知ってもらいたい」(津田悟店長)という考えから、地場の商品を一部取り入れながらも主要商勢圏である関西の店舗と大きく品揃えを変えることはしていない。PBや総菜を中心とした自社の独自商品を積極的に提案し、顧客の支持を獲得したい考えだ。

 とくに売場で目立つのは、2020年3月から展開している3種類の新たなPBだ。「オークワプレミアム」は産地や素材・製法においてこだわり抜いた商品で、現在49SKUを展開。「オークワマルシェ」は各部門のバイヤーがおすすめするブランドで、現在44SKUを取り扱う。「オークワセレクト」はオークワとメーカーが共同開発した商品で、現在は酒類の3SKUのみ販売。これら3ブランドに加え、総菜では自社総菜工場の「オーデリカファクトリー」で製造したブランド「O-SOZAi」214SKUも展開している。

 競合店と差別化を図るうえで、掛川店でとくに強化したのは総菜だ。店舗に入ってすぐの場所にある総菜売場では、同規模の既存店と比較してアイテム数を約1.5倍に拡大した350アイテムを展開している。店内製造したおにぎりや、「満足のり弁当(白身フライ)」(398円:以下、税抜)のような「のっけ盛り」タイプの弁当を拡充した。そのほか、オークワマルシェの「三元豚のかつ重」(450円)やオークワプレミアムの「紀の国みかんどり使用 塩から揚げ」(100g当たり158円)など、産地や製法などにこだわった店内製造のPB商品や、前述の自社総菜工場で製造した「O-SOZAi」を売場各所に差し込んでいる。

 総菜売場に隣接するベーカリー売場でも、自社の独自商品を多く取り扱っている。オークワプレミアムの「葉とらず林檎のアップルパイ」(498円)は、栽培過程で葉をとらないことで糖度を高める「葉とらず栽培」で育った青森県産のりんごを使用しているのが特徴だ。そのほか、イタリア伝統の「フォカッチャ」や「チャバッタ」といった珍しいパンも品揃えしている。

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