関係者も注目の新たなモデル店舗? 「イトーヨーカドー和光店」の食品売場を解説!

矢野清嗣
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セブン&アイ・ホールディングス(東京都)傘下で、構造改革を進めているイトーヨーカ堂(東京都)。その実力を探るべく、本稿前編では、21年12月に改装オープンした「イトーヨーカドー和光店」(和光市)の食品売場内、青果・鮮魚・精肉・総菜を解説した。後編では、日配・加工食品・冷凍食品の売場を見ていこう。

イトーヨーカドー和光店の外観

回遊性意識した日配、冷凍食品が戦略商品?

 和日配は青果の鮮魚のあいだ、洋日配はレジ側から見て右サイド、総菜、冷凍食品・アイスクリームとの関連とそれぞれ生鮮売場と一体化させて売場を展開する・

 和日配の主通路沿い冷蔵ケースは「練物」「揚げ」「豆腐」「納豆」の並びで、「漬物」「麺」「催事」は平台で展開。売れ筋に「セブンプレミアム」に差し込み、要所にこだわり商品を入れたオーソドックスな商品構成となっている。

 洋日配は、パンに力入れていて、平台3台ぶんのスペースを割いた。和菓子は「スイーツ」「プリン」「ゼリー」の括りに配置。「ヨーグルト」「乳製品」「ピザ」のほか「佃煮」「豆」などの和日配は総菜の関連で展開しており、全体的に回遊性を意識した売場であるようだ。

 冷凍食品・アイスクリームが総尺数約300尺近く、同社最大規模で売場を展開する。冷凍食品はレジ側から見て手前側のリーチインケースで「氷」「果実」「デザート」「軽食」「冷凍野菜」「ピザ」「パスタ」と国産の売れ筋を中心にラインナップ。奥側のリーチインでは、36尺で「韓国」「中華専門店」「おかず」「セブンプレミアム」「ワンプレート」「レストラン(デニーズ)」などこだわり商品が目を引く。

 平台では36尺のスペースで「麺」「米飯」「野菜」「魚類」を売れ筋中心にラインナップ。中央のオープン什器はセブンプレミアムコーナー、精肉売場前の14尺、16尺のスペースでは催事商品展開。冷凍食品を戦略商品と位置づけているのは間違いない。

 数ある商品の中でとくに存在感を示していたのが、イトーヨーカ堂のオリジナル冷凍食品の「EASE UP(イーズアップ)」で、「海鮮中華かゆ」(398円)、「スープカレー」(458円)など27品目のほか、「おうちで楽しむデニーズ味」としてグループのレストランチェーンデニーズの冷凍食品13品目を大きく展開していた。

 アイスクリームは、手前側32尺裏表2本、エンド6尺2本で、「個食」「マルチ・プレミアム」を陳列。個食タイプは108円を軸に「ハーゲンダッツジャパン・ミニカップ」は198円、マルチパックは278円~298円で販売していた

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