チーズ市場、直食系チーズは苦戦する一方、料理用チーズは堅調に推移

文:山田陽美
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プロセスチーズとナチュラルチーズの金額PIおよび金額PI対前年推移
プロセスチーズとナチュラルチーズの金額PIおよび金額PI対前年推移

モッツァレラチーズは調理やおつまみなど喫食機会が増加

 ナチュラルチーズの期間通算の金額PIは、7320円で対前年同期比1.3%増、数量PIは23.80で同7.4%減。ナチュラルチーズも同様に金額PIでは前年並み、数量PIは前年割れとなった。

 ナチュラルチーズで堅調に推移しているのが、もっちりした食感が特長のモッツァレラチーズ。ボールタイプのほか、サラダなどにそのまま使えるひとくちタイプの伸長率が高くなっている。市場をリードする森永乳業ではバジル液に入った味付き「クラフトバジルフレッシュモッツァレラ」を新発売した。一方、明治では手でちぎって調理する「ちぎりモッツァレラ」を提案し、日常的な喫食機会を促進している。

 価格改定の影響で厳しい状況が続いていたカマンベールチーズだが、新しい価格が定着したことで徐々に需要は戻り始めている。明治では、フライパン1つで“豪華見え”する「ワンパンカマン」を提案。雪印メグミルクでは、冷蔵庫から出して15分程度食べるのを我慢する「15分ガマンベール」などの食べ方提案を行い、喫食機会の拡大を図っている。

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