ファミリーマート 好調のPB「ファミマル」が売上をけん引、今後のさらなる戦略とは

植芝 千景 (ダイヤモンド・チェーンストア 編集者)
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ファミリーマート(東京都)は10月3日に、プライベートブランド(PB)商品「ファミマル」誕生1周年の記者発表会を実施。好調の「ファミマル」の現状と、今後の展開が語られた。※文中の価格はすべて税抜

写真右からマーケティング本部長の足立光氏、ファミマルブランドマネージャーの柘植幹子氏。
写真右からマーケティング本部長の足立光氏、ファミマルブランドマネージャーの柘植幹子氏。

10カ月連続で月商前年比越えの“立役者”に

 2021年9月にファミリーマートが立ち上げたPB商品「ファミマル」シリーズ。販売開始以降、好調に推移しており、ファミマルの日商、および同社全体の日商は10カ月連続で前年を超えている。特に、今年5月のファミマル日商は前年比111%、8月は110%と、前年を大きく上回った。

 マーケティング本部長の足立光氏は、昨年のファミマルの販売開始にあたって「これまではPB商品のおいしさが消費者に伝わっていなかったのではないかと考えた」と語る。「食べればわかってもらえる」との思いから、おいしさが伝わるようなパッケージを試行錯誤し、考案したという。

 さらに、発売時に「負けていたのは、イメージでした」というキャッチコピーの広告を大胆に新聞の全面広告に打ち出した。

ファミリーマートが今秋行う試みとは

 売上をさらに拡大すべく、今秋もPB商品の刷新を行う。まず、チルド飲料「カフェラテ」シリーズや、「こだわりの二段仕込み絶品ビーフカレー」のようなファミマルキッチンプレミアムなどの定番商品をリニューアル。消費者によりおいしさが伝わるよう工夫を凝らす考えだ。

 次に「お得な商品」の拡充を予定。10月4日からはカリフォルニア産の「カリフォルネ カベルネ・ソーヴィニヨン」「カリフォルニア シャルドネ」(各750ml/671円)の2種を新たに発売する。量販店の「値ごろ感」に対抗するねらいだ。

 さらに消費者の健康志向に応える試みも行う。「コロナ禍以降、消費者の健康意識は高まりを見せている」とファミマルブランドマネージャーの柘植幹子氏。マーケティング会社であるGO社が行った「コンビニで食品購入時に気になる栄養素」の調査結果を参考に、たんぱく質、食物繊維、糖質、どれくらいの野菜を使用しているかをアイコンとして商品に分かりやすく表示する。

 すでに先行発売した「たんぱく質が摂れる! サラダチキンロール」(378円)や「たんぱく質が摂れる! 国産ハーブ鶏のサラダ」(434円)など、健康を意識した商品の売れ行きは好調だという。

ファミマのPB商品ファミマル
今秋の新商品とリニューアル商品。

 また、10月4日からは20円引きセールも実施。テレビCMでは、視聴者から見ても「CM製作費を削っている」とわかるよう、静止画を展開する。その分を消費者に還元し20円引きを行う、と訴求することで、消費者ファーストをアピールした。

 柘植氏は「ファミマルはファミリーマート全社の売上をけん引している状態」と語り、2024年度の全商品におけるPB商品取り扱い比率の目標を、現在より3ポイント増の35%とすることを発表した。

記事執筆者

植芝 千景 / ダイヤモンド・チェーンストア 編集者

同志社大学大学院文学研究科(国文学専攻)修了。関西のグルメ雑誌の編集部に所属後、2022年よりダイヤモンド・リテイルメディアに入社。日本酒、特に関西の地酒好き。趣味は、未知のものを食べること。「口に入れてから考える」ことをモットーに、日々さまざまな食べものを味わっている。

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