スパイス&ハーブ市場、家庭での調理機会の増加で市場全体の需要が底上げ

山田陽美(ライター)
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スパイスの金額PIおよび金額PI対前年推移

洋風スパイス、シーズニングともに2ケタ増を記録

 内食需要拡大で洋風スパイスも好調に推移している。期間通算の金額PIは828円で対前年同期比11.9%増となった。在宅時間の増加で、調理時間のかかる煮込み料理に挑戦する人が増え、とくに手づくりカレーの需要が高まっている。とくに、カレーに使用するターメリックやクミン、コリアンダー、カルダモン、ナツメグなどのスパイスが支持を得ている。エスビー食品では「6つのスパイスでつくるカレー」を提案し好評だ。

 また、台湾の屋台で食べるようなメニューがつくれることから、五香粉(ウーシャンフェン)も好調。このスパイスを使うことで、肉野菜炒めやルーローハン、ジーパイ(台湾風スパイシーから揚げ)などが簡単につくれる。レシピサイトでの検索数が急上昇しているメニューだ。

 一方、スパイスやハーブ、塩などをブレンドしたシーズニングも好調で、期間通算の金額PIは381円で同11.2%増。エスビー食品の「マジックソルト」や、ハウス食品の「香りソルト」などの汎用性の高いタイプのほか、メニュー専用シーズニングが成長を続けている。家庭での調理機会が増え、毎日の献立に悩んでいる人は多い。そうしたなかメニュー専用シーズニングなら、選ぶだけでその日の献立が決まるため、利便性が高い。

 順調に拡大しているメニュー専用シーズニングだが、まだまだ使用率は低いことからメーカー各社ではラインアップの充実に加え、利便性やおいしさなどを訴求し、市場の拡大を図っている。

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