野菜缶詰部門 No.1 井村屋 カップゆであずき =特集:2019年秋・冬 新商品ヒットランキング

2020/06/18 09:00
ダイヤモンド・リテイルメディア 流通マーケティング局 文=山田陽美(ライター)

ロングセラー商品の「ゆであずき」に開封後も保管可能なカップタイプを発売

1962年発売の井村屋の「ゆであずき」。同社を代表するロングセラー商品の「ゆであずき」に、より利便性を高めたカップタイプを昨年11月に新発売。朝食やデザートなど幅広く使ってもらうためのアレンジレシピを訴求している。

井村屋ゆであずき

さまざまな用途に使えるカップタイプを提案

あずきは低脂肪、高たんぱく、食物繊維が豊富で、ポリフェノールやサポニンなどさまざまな栄養素をバランスよく含んだ健康食品。井村屋では1962年に同社初の缶詰商品として「ゆであずき」を発売した。同社の技術を生かし、じっくりと丁寧に炊きあげたあずきの風味豊かな商品に仕上げた。お湯で薄めれば、簡単に本格ぜんざいがつくれることから大ヒット商品となった。

同社では厳選された良質のあずきを使用し、豆の選別から炊き方までこだわり、おいしくて安全安心な商品を提供している。

その後、缶切り不要のイージーオープン缶や使い勝手のよいレトルトパウチなどを発売し、ラインアップの強化を図ってきた。時代のニーズに合わせて形態を変えてきた「ゆであずき」だが、ユーザーからは「一度開けたら使い切らなくてはいけないのが不便」という声が寄せられ、また世帯人数の減少にも対応する必要があると考えて、昨年11月にカップタイプの「カップゆであずき」を新発売した。開封後も再度フタをして冷蔵庫で保存可能なので、ちょっと使いたい時に便利。

同社では発売前にモニター調査を行い、容量は300gに決定。1回に使用する人やパンなどに塗って複数回使用するなど、さまざまな用途に使えるちょうどいい量に設定した。また、時代に合わせて甘さ控えめにした。パッケージも既存の缶やパウチと同じロゴやデザインにすることで、ブランドの統一感をだした。

使い勝手のよいカップタイプということで流通からも好評で、順調な滑り出しとなっている。

SNSを活用して若年層の取り込みを図る

「カップゆであずき」の発売に合わせて、さまざまなプロモーションを展開。手軽に使いやすくなったことを訴求した新聞広告のほか、ABCクッキングスタジオとコラボして実際に使ってもらうなどの取り組みを行った。また「ゆであずき」の社内陳列コンクールを実施。POPなどの販促物や専用什器などを用意して売場を盛り上げた。

今年の秋以降も各種媒体を使った広告展開に加え、料理教室とのコラボも予定している。

また「ゆであずき」の使い方としては、ぜんざいが多いが、同社ではさまざまな食べ方を提案している。あんバターやようかん、おはぎなど、さまざまなレシピをホームページなどで提案。さらに、あずきをもっと若年層に使ってもらうために、SNSを活用したコミュニケーションも始めている。

同社では新容器の投入により、新たなユーザーの掘り起こしを行うのがねらいだ。

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