ベルク、2022年度決算を発表! 高収益を実現する各施策と今期の戦略をレポート

リテールライター:崔順踊
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24年2月期は6店舗の新規出店を計画!

 先行きが不透明な経営環境が続くという想定のもと、ベルクではお客からの支持を得るため、購買頻度の高い商品群について価格強化を一層推進していく。

 具体的には自社PBや直輸入品の取り扱いを拡大し、商品力の強化と売場の活性化を図る。また、調達価格が上昇する中で、他社との「相対的な安さ」にこだわった価格を維持していくとしている。

 そのための取り組みとして、自社物流を生かした調達・配送・店舗作業の効率化や従業員全員参加による商品アイデア出し、商品開発スピードの向上を進める。また、設備や什器、備品類の実験導入や機械化・デジタル化の拡大、発注精度の更なる向上、全ての経費の見直しや削減を行っていく。とくに物流においては、配送効率化、納品時間短縮、2024年問題を見据えた配送経路の見直しなどにも取り組む。
 
 さらに、来店動機を高める販売政策として、ポイントカードおよびチラシ販促、各種キャンペーンの実施や自社決済サービスを強化する。スマホアプリのバージョンアップやSNSの活用、メニュー提案や顧客モニター会議の実施、スマベルクのさらなる展開で固定客化をねらう。

 出店戦略としては、関東1都6県での売上シェアを高めていくことを目標に、年7店舗程度の新規出店を計画。2023年2月期は新規出店7店舗で、期末店舗数は133店舗となっている。2024年2月期は、東京都八王子市に出店する「フォルテ八王子店」を含む6店舗の新規出店を行い、期末店舗数138店舗(閉店1店舗)になる見込みだ。

 以上のような方針や各種計画にのっとり、2024年2月期の連結ベース業績予想では、営業収益が対前期比5.3%増の3273億円、営業利益が同2.4 %減の136億円、経常利益が同3.4 %減の138億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同4.0%減の92億円と増収減益を見込む。

 同社は今後も中期経営計画で掲げている「Better Life with Community」という基本方針を堅持し、社会的役割を担う食品スーパー企業として2027年2月期に売上高3637億円、経常利益164億円、店舗数160店舗の達成をめざす。

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