コロナ契機に「買い場」が変化 ドラッグストアが食の有力チャネルとして急成長する実態
新型コロナウイルス(コロナ)感染拡大、今後の景気後退に伴う節約志向の高まりも影響するかたちで、食品の買い場としてのドラッグストア(DgS)の存在感が高まっていきそうだ。食品卸の対応は?
DgS幹部「消費者に買い場の変化」

「コロナ感染拡大を契機にした消費者の買い場の変化が起こっている」と話すのはあるDgSの幹部だ。コロナ禍でマスクを求める消費者はDgSに駆け込んだ。意外に食品が充実していることを改めて気づいた消費者も少なくないだろう。まだ、食品卸にとって、DgSチャネルでの売上高は大きくない。しかし、「今後増えていくのではないか」とみる卸関係者も多い。
DgS大手のコスモス薬品(福岡県/横山英昭社長)。同社は九州が地盤だが、勢力範囲を広げており、すでに中国、関西、さらに北陸にも範囲を広げ、昨年から関東攻略を進めている。
同社の2020年5月期の売上高は対前期比12.0%増の6844億円。ウエルシアホールディングス(東京都/松本忠久社長)、ツルハホールディングス(北海道/鶴羽順社長)に次ぐ業界3位の規模だ。
同社のビジネスモデルは他チェーンと違い、一般食品の安売りで集客し、化粧品や医薬品という粗利益率の高い商品の購入につなげるという方式だ。
その集客装置である一般食品の売上高構成比は20年5月期で57.4%という高さである。通常のDgSの商品構成は医薬品、化粧品、日用品で大体3分の1(約33%程度)ずつだから、突出して食品の売上が高い。
コスモス薬品の食品部門だけの売上高は
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