イノベーションを起こすためにマーケティングデータができること

エイトハンドレッド:桂幸一郎
Pocket

 今回のコラムでは背伸びをして、「イノベーションにマーケティングデータを役立てる方法」を考察したいと思います。

 イノベーションについては多くの書籍や論文が出ており、高名な学者、経営者が数十年にわたってさまざまな角度から考察している高邁なテーマともいえます。ただ、イノベーションを大げさに定義しすぎているきらいもあり、それが「イノベーションの敷居」を高くしているとも考えます。そんなことを踏まえながら、今回はお話を展開していこうと思います。

「イノベーションは重要」というけれど…

 皆さんの上司が、世の流行やメディアに載った成功事例を挙げ、社内に向けて「われわれもイノベーション創出に向けて頑張ろう」などと話すのを見て、「そんな簡単に起こせたら苦労はないよ」とつい本音が出てしまいそうになったことはありませんか? 筆者の場合は本気で受け止めずに、だいたい「うわの空」で聞いていました。

 上司たちの掛け声が「まったく響かない」理由は、あまりにも極端な成功例を挙げるから実感が湧かないのと、「どうやればイノベーションを起こせるのか想像もできない」からだと思います。ただ、イノベーションが企業の持続的成長に不可欠だということは確かです。組織の活力を維持するのに、イノベーションは大切な要素だと言えるでしょう。

イノベーションのイメージ
イノベーションは既存のアイディアの組み合わせで起こるとされており、その実行のためにもマーケティングデータは役に立つ
写真はイメージ(champpixs/istock)

イノベーションをもっと身近にする方法

 筆者が以前勤務していた企業では、

続きを読むには…

この記事はDCSオンライン+会員限定です。
会員登録後、DCSオンライン+を契約いただくと読むことができます。

DCSオンライン+会員の方はログインしてから閲覧ください。

関連記事ランキング

関連キーワードの記事を探す

© 2024 by Diamond Retail Media

興味のあるジャンルや業態を選択いただければ
DCSオンライントップページにおすすめの記事が表示されます。

ジャンル
業態