DX失敗A級戦犯の隠蔽手法とスマートファクトリーで激変するアパレルビジネスの姿とは

河合 拓
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「河合が嫌い」という人が増えてきた理由

 最近、私に対して「あなたを嫌っている人が増えていますよ」ということをいう人と話をするようになってきた。私は、私の言っていることが正しくないと思う人には、「その箇所と根拠を教えてもらい、データと論理で討議をしよう」と呼びかけているのだが、私に向かって反論を展開する人は一向に現れない。

 裏でひそひそ話をしている程度だから、私の敵は「ミスターX」となっている。しかし、調べてみると、発信源は絞られ、①自分の仕事がなくなる、②自分の仕事が変えられる、提言に恐れと怒りを感じ、それを、直接私に言うのではなく陰口を叩いたり、Amazonの書評で匿名の誹謗中傷を行い営業妨害をしたりしている。

 DXというのは、D (Digital )X (Transformation)つまり、現行のビジネスモデルを大きく変化させるものだ。

 アパレルビジネスで言えば、生産部を廃止する、あるいは、流通をクーリエに変えて一気にシンプルにするというドラスティックな変革を実行するということになる。商品の需要予測は過去の動向ではなく、顧客の購買履歴とクラスタリングされた塊の動きから人工知能を使ってデータ分析することになり、全く異なる能力をもった人間が必要となるのだ。

 そして、今、世の中は私が「知らなきゃいけないアパレルの話」で提言した「4つの力」により、1年が過去の3倍の速さで動いている。

 「そんな未来のこと」というなら、Z世代に聞けば良い。皆、口を揃えて「シーインかユニクロで買っています」というはずだ。あなたのブランドは残念ながら引退間際の老人しか買っていない。遠い将来どころか、すでに負け戦に突入し、今すぐ正しい投資をしなければ5年後の未来はないのである。

  ネットの世界では、1割の人間の誹謗・中傷が6割の声に聞こえるというデータがある。私のことを嫌うのは構わないし、ならば、自分の信じるやり方でやればよい。そして、大きく勝てば良いではないか。

 今日は、PLMを深掘りしたが、それに加えてアパレル業界は販売物流の人件費高騰の問題、先進的な企業ではSDGs Higg indexの極めて細かなトレーサビリティの管理義務が大問題となっている。PLM導入に成功したアパレル企業は、すでにHigg Index対応をいかにデジタル化するかを考えている。

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