社会構造転換の分水嶺の時代を「価格革命」で勝ち残る!=アークス 横山清 社長

聞き手:大木戸 歩
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 今、SM企業はわが国に千数百社ほどありますが、「みんなで手をつないで幸せに」という時代ではありません。所得が減る、人口も減る、高齢化する、ゆえにマーケットは縮小する。それによって当然競争は激しくなります。

 しかし、マーケットは縮小するけれども、プレーヤーも場合によっては脱落する可能性があるわけですから、生産性を高め、的確に顧客ニーズを押さえて、革命的な価格とサービスを実現できる優れた企業であれば、拡大していけるチャンスだと思います。

 こうした状況下で生き延びるための手段は、大企業にならなくても、情報や人の交流が新しい生態系を生んでいくというような、たとえばこれは羽化のようなイメージであったり、新しいタイプのボランタリーであったり、新しいタイプの企業体であったりしていいと考えています。

──今後、マーケットが縮小していく中で、M&A(合併・買収)の機会は増えると思います。アークスとしてはどのような方針ですか。

横山 積極的な方針としてM&Aを掲げることはありませんが、北海道マーケットで磐石な体制をつくるには、3000億円の規模は必要だろうと考えてやってきまし た。この計画の進捗は、若干遅れています。ただ、今のような大嵐の時期にどう船を出すかというのは、風待ちみたいなところがありますので、状況を見ながら 進んでいこうと思います。

 当社は今、1年間投資をしなければ無借金経営になります。まったく投資しないわけにはいきませんが、財務基盤を固めながら、船出のときに備えています。

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