One to Oneマーケティングを実現する=イオンマーケティング 小賀雅彦 社長

聞き手:千田 直哉 (編集局 局長)
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──中核事業であるモバイル事業は、カスタマーネットグループ、モバイルソリューショングループ、そしてサービス開発システムグループの3グループから構成されます。それぞれがどのような事業を展開するのかを教えてください。

小賀 カスタマーネットグループは、平たく言えば、おサイフケータイ機能を活用したモバイルクーポンで「かざすクーポン」事業を行うグループです。ここでは、イオンモバイル会員を増やすために、魅力あるコンテンツづくりを日々行っています。

 サービス開発システムグループは、システム構築というハードの開発を担います。またモバイルソリューショングループは、モバイルコンテンツについて、どういう見せ方をしたらアクセス数が上がるか、見やすいサイトになるのか、といったソフト面の開発を行っています。

──イオンマーケティングはどのようにして利益を生み出すのか、その収益構造はどのようなものですか?

小賀 当社は携帯電話を活用した販促・マーケティングの会社です。したがって、モバイルコンテンツへの広告収入と、クライアントに対する企画提案への対価がメーンの収入となります。当然、会員数が集まれば集まるほど広告媒体としての価値が高まりますから、それに合わせて収入も大きくなっていきます。

 また、マーケティング事業では今後、分析データをサプライヤーに販売していきます。その第1弾がPOSデータの販売です。イオングループのように、全国を複数業態で網羅する企業グループは他にはありません。サプライヤーのマーケティング活動にとって、たいへん貴重なデータになるものと考えています。

10年10月「イオンかざすクーポン」始動

──さて、10年4月から、具体的なモバイル販促の第1弾として、グループ企業であるミニストップ(千葉県/阿部信行社長)のモバイルサイトをスタートさせました。

小賀 「お得なケータイサイト」を開設し、会員登録していただいた方へ、毎週1~2回メールマガジンの配信と、割引クーポンの発行をしております。非常に順調に会員が増えており、ミニストップの発表では10年11月上旬時点で延べ45万人に達しています。また、同月からはスマートフォンへの対応も開始しました。ますます多くの方にお使いいただけるようになっています。

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聞き手

千田 直哉 / 株式会社ダイヤモンド・リテイルメディア 編集局 局長

東京都生まれ。1992年ダイヤモンド・フリードマン社(現:ダイヤモンド・リテイルメディア)入社。『チェーンストアエイジ』誌編集記者、『ゼネラルマーチャンダイザー』誌副編集長、『ダイヤモンド ホームセンター』誌編集長を経て、2008年、『チェーンストアエイジ』誌編集長就任。2015年、『ダイヤモンド・ドラッグストア』誌編集長(兼任)就任。2016年、編集局局長就任(現任)。現在に至る。
※2015年4月、『チェーンストアエイジ』誌は『ダイヤモンド・チェーンストア』誌に誌名を変更。

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