乗用車5社の2月世界生産、2桁のマイナス 日産などは中国9割減

ロイター
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ホンダのロゴ
3月30日、大手乗用車メーカー各社が発表した2020年2月の世界生産台数は2桁減と落ち込んだ。写真はホンダのロゴ。ジュネーブで2018年3月撮影(2020年 ロイター/Pierre Albouy)

[東京 30日 ロイター] – 大手乗用車メーカー各社が30日発表した2020年2月の世界生産台数は2桁減と落ち込んだ。トヨタ自動車など5社は、新型コロナウイルスが発生した中国の工場での一時生産停止が響いた。

トヨタの世界生産台数は前年同月比13.8%減の62万5750台で、中国での生産は同77.4%減の1万5311台だった。同社の4工場は、春節(旧正月)の長期休暇終了後も操業を停止。2月17日以降順次操業を再開したが、1日当たりの生産台数は通常の半分程度にとどまった。

ホンダの世界生産は26%減の28万9255台。このうち中国は92.4%減の5700台だった。中国・湖北省武漢市の工場は春節の大型連休を含めると2月は1カ月間休止し、3月11日から部分的に生産を再開した。広東省広州市にある2工場は2月中旬まで操業を停止しており再開後も生産は少量だった。

日産自動車の世界生産は28.5%減の27万0073台。中国は87.9%減の7740台だった。同社も2月は中国の工場で生産を一時休止。広東省の花都工場は同月17日から、遼寧省の大連工場は20日から部分的に生産を再開したものの、湖北省の襄陽工場と河南省の鄭州工場は3月中旬まで再開できなかった。

日産は、中国からの部品調達遅れと需要減少が響き、日本の工場も一時停止を余儀なくされた。日本の生産台数は29.3%減の5万1673台となった。

マツダの世界生産は20.1%減の9万9918台。このうち、中国は90.6%減の920台だった。部品調達の遅れなども影響して生産を停止していた江蘇省南京市の工場は17日から再開したものの、1シフトのみで少量の生産にとどまった。長春市の工場はラインの改修中で2月中は生産を取りやめていた。

三菱自動車の世界生産は12.9%減の10万1552台。中国では97%減の240台だった。湖南省の工場を2月3日から21日まで操業停止していたことが生産台数に影響した。24日に部分的に生産を再開したが、生産台数は通常よりも少なく本稼働の時期も現時点では未定としている。

SUBARU、スズキとダイハツ工業は、2月は新型コロナの影響が限られていたが、新型コロナの感染は世界中に広がりをみせており、各社の海外工場が操業を停止していることから3月の生産減少は避けられない見込み。トヨタやホンダも、欧米をはじめとする世界各地の工場が停止しており、さらなる生産台数の減少が想定される。

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