50種類以上のサラダメニューを販売するジョイス盛岡緑が丘店
岩手県盛岡市に本部を構え食品スーパーマーケット35店舗を展開するジョイス(小苅米秀樹社長)が「食の提案型スーパーマーケット」3号店めとなるジョイス盛岡緑が丘店(岩手県)を開業した。
「できたて、つくりたて」を基本とする鮮度と味にこだわった新しいマーチャンダイジング(商品政策)を導入しているのが最大の特徴で、2010年7月に開業したジョイス三関店(岩手県一関市)が第一号店だ。
献立を提案する「クッキングサポート」コーナーや下ごしらえした「プレクック商品」、店内でさばいて店内で焼き上げる「活鰻の蒲焼き」など見どころは満載だが、中でもとくに輝きを見せていたのが部門横断でつくった「サラダアイランド」と称される売場だ。
従来、食品スーパーは縦割り組織の中で運営されていて、農産部門や水産部門、畜産部門が協力し合って、商品を開発するということはほとんどなかった。
ところが、緑が丘店の「サラダアイランド」のメニューを見てみると――。
「長芋とリンゴのサラダ」「刻み玉ねぎとトマトのサラダ」「ほうれん草のナムル」「ごぼうのピリ辛サラダ」「筍と空豆の土佐和え」「まぐろのネバネバサラダ」「ほうれん草と春菊のおひたし」「蒸し鶏と中華クラゲの和え物」「香味野菜のあっさりマリネ」「柔らかチキン唐揚サラダ」「サーモンと帆立の海鮮サラダ」「サーモンと甘えびの海鮮サラダ」「厚切り香味焼きサーモンと茹で野菜のサラダ」「ロコモコサラダ」「スモークエビのシーザーサラダ」「温泉玉子とカリカリベーコンのシーザーサラダ」「エビマヨサラダ」「5品目の海鮮サラダ」「海老とブロッコリーのサラダ」「温野菜サラダ」「エビチリと温野菜のサラダ」「エビマヨと温野菜のサラダ」「タコと帆立の海鮮サラダ」「グリルチキンとオニオンのサラダ」「海鮮タコキムチ」「イカと葱の酢味噌和え」「中華春巻きサラダ」「グリルチキンの和風サラダ」「てりやきチキンサラダ」「鶏皮唐揚げの南蛮漬け」「小鯵唐揚げの南蛮漬け」「タコと海藻の海鮮酢の物」「サーモン&クリームチーズ」「BLT(ベーコン・レタス・トマト)のオープンサンド」「ドライフルーツのサラダ」「3種のレタスのポテトサラダ」「パリパリジャコと大根水菜のサラダ」「フレッシュトマトとモッツァレラチーズのサラダ」「冷製オードブル」「冷製海鮮おつまみセット9点盛」「生ハムのパスタサラダ」「海老と帆立と3種のレタスのパスタサラダ」「バケットとチキンと3種のレタスサラダ」「冷製海鮮おつまみ4点盛」「ローストポーク」「生ハムカルパッチョ」「サーモンとたこのオリーブカルパッチョ」「スモークサーモンのオリーブカルパッチョ」「まぐろと帆立のオリーブカルパッチョ」「ローストビーフのカルパッチョ」「帆立といかのバジルサラダ」「帆立とサーモンのバジルサラダ」
など部門を超越した、50アイテム以上の商品が「大パック」と「小パック」で所せましと並んでいる。
350坪と小ぶりな店舗でこれほど多くのサラダメニューを展開しているのは、たぶん日本ではここだけだろう。
「75点。合格点だ。半年に1回のペースでレシピコンテストを実施しており、従業員が楽しんでアイデアを出すようになった。たとえばドライフルーツのサラダを考えたのはパート社員。こんな発想は、男性の社員からはまず出てこない」と小苅米社長は目を細め、同氏が社長就任以来主張してきた全員参加型経営が軌道に乗ったことに自信を深める。
部門間の壁を取り払い、アイデアを出し合い、協力しあったことが売場に成果として現れた格好だ。
「表層は真似ることができるかもしれないが、ノウハウは売場の壁の向こう側にある」と小苅米社長は言い、「食の提案型スーパーマーケット」にさらに磨きをかけることを宣言した。
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