シップスがライブコマース内製化の先に見据えるPRの新しい形
ワンツーワンのライブ配信へ
ライブコマースの目下の課題は、集客力の向上だ。13~14万人のフォロワーがいるインスタグラムによる同時配信、約200万人というメール会員への告知などで、視聴数を伸ばしていく考えだ。
現在のライブコマースは、多数に向けた同じ内容の情報発信になっているが、これからは「精度の高い情報を常にお送りできるような状態を作りたい。店頭のスタッフ一人ひとりがスタイリングなどを動画配信し、お客さまとコミュニケーションが取れるプラットフォームを整備していくつもりです」と、大塚氏は意欲的。動画配信と販売実績をひもづけて、スタッフのモチベーションを高める仕組みも検討中だ。PR部門による宣伝活動と並んで、1販売員が自由にツールを使って積極的に広告塔となっていく形を理想とする。「その延長線上でウェブ接客も当然出てくると思います」。
ただし、「ECのみで満足いただいてもいいのですが、店頭でしか味わえないリアルの買い物体験の価値も、私たちは大切にしたい。ライブコマースが、私たちの店舗や商品に、興味を持つきっかけになってくれればと考えています」と、大塚氏は強調する。