新型コロナ、スマホや家電の販売に影響=サムスン電子

ロイター
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3月18日、韓国のサムスン電子は、新型コロナウイルスの感染拡大が今年のスマートフォンや家電の販売に影響を及ぼすとの見方を示した。写真はソウルで2019年1月撮影(2020年 ロイター/Kim Hong-Ji)

[ソウル 18日 ロイター] – 韓国のサムスン電子は18日に開いた年次株主総会で、新型コロナウイルスの感染拡大が今年のスマートフォンや家電の販売に影響を及ぼすとの見方を示した。

サムスンのモバイル・ネットワーク事業の高東真社長は「世界のスマートフォン市場は今年拡大に転じると見込まれていたが、ウイルス問題が長引く兆候がみられ、市場は縮小しつつある。ただ、次世代通信規格(5G)向けスマホの需要は増加が見込まれる」と説明した。

一方、最高経営責任者(CEO)の金奇南氏は、過剰供給や米中通商摩擦の影響で昨年低迷していた半導体の需要は、増加するとの見通しを示した。

半導体部門は、サムスンの営業利益の約半分を占めている。

コロナウイルスの感染拡大に伴い、米ブロードコムなどの半導体各社は、売上高見通しを下方修正するか、撤回している。

一方サムスンは、データセンター運営企業の投資や、5G無線ネットワークや自動車業界など、新たな分野からの需要が期待できるとし、2020年の半導体販売が押し上げられるとの見方を示した。

同氏はまた、半導体各社は今年、生産能力の拡大よりも製造工程の改善に注力し、供給を制限するとの見通しを示した。

家電部門の代表、Hyun-Suk Kim氏は「今年家電市場は若干拡大すると予想していたが、新型ウイルスの感染が急速に広がっており、不透明感が前例のないほど増している。先行きを見極めるのは非常に難しい」と説明した。

この日の株主総会に参加した人は約400人と、昨年の約1000人から大幅に減少した。会場では参加者の検温や間隔を開けた着席などの感染防止策が取られた。

総会では電子投票制度が導入され、ネット経由での投票が呼びかけられた。

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