マツキヨココカラ&カンパニー
経営統合によるシナジー実現が継続
マツモトキヨシホールディングスとココカラファインが2021年10月に経営統合し、現マツキヨココカラ&カンパニーとなる。国内47都道府県すべてに店舗展開しており、24年3月末の国内店舗数は3464店舗(マツモトキヨシグループ1904店舗、ココカラファイングループ1560店舗)である。24年3月期実績は、都心部の人流増加・化粧品の需要増加・免税売上増加が寄与し、売上高1兆225億円(対前期比7.5%増)、営業利益757億円(同21.6%増)となり、売上高・営業利益ともに過去最高を更新した。旧ココカラファインとの経営統合に伴って発生したのれん償却額等(合計72.3億円)を除くと営業利益829億円(同19.3%増)に達している。同社が経営統合後3年目をめどに見込んでいる収益改善効果(営業利益300億円規模)の達成が射程距離に入ってきたといえよう。24年3月期実績の売上高営業利益率7.4%は対前期比0.9ポイント改善である。統合シナジーの発現に加え、マツモトキヨシグループのKP(I 重要業績評価指標)による経営管理と成功事例をココカラファイングループに水平展開することで、効率化が進展している。また、24年3月期実績ROA(総資産経常利益率)11.4%は上場ドラッグストア企業トップである。
統計的な根拠に基づく営業戦略を推進するうえで重要な顧客データは24年3月末で延べ1億4778万人(ポイントカード会員、「LINE」友達登録、スマートフォンアプリの合計)に達した。商品面ではプライベートブランド商品(24年3月期末時点2046品目、売上構成比13.0%)を拡充していく意向だ。24年3月期のインバウンド売上は約4%強である(コロナ禍前の20年3月期実績:免税売上構成比12%)。中期的な経営目標として、26年3月期にグループ売上高1兆5000億円、営業利益率7.0%をめざす。
代表取締役社長 : 松本 清雄
売上高 | 売上高 総利益率 | 売上高 営業利益率 | 売上高 販管費率 | 売上高 経常利益率 | 売上高 当期純利益率 |
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1,022,531百万円 | 34.6% | 7.4% | 27.2% | 7.8% | 5.1% |
決算期:2024年3月 / 連結