コロナ後見据え、売上急回復!百貨店市場規模&市場占有率2023

ダイヤモンド・チェーンストア編集部 (株式会社ダイヤモンド・リテイルメディア)
Pocket

市場占有率1280

2022年度の百貨店市場規模は、消費者の外出機会の増加やインバウンド売上の回復により対前年度比2ケタ増となった。19年度比では86.5%と復調には遠いが、上位5社はすべて増収しておりシェア合計は70%を超えた。その半面、非大手の百貨店は引き続き苦境に立たされており、上位5社以外のシェアは前年比7.4ポイント(pt)減となっている。

地方の百貨店にとってより厳しい市況へ

 日本百貨店協会が発表した22年1~12月の全国百貨店売上高は、対前年比12.7%増の4兆9812億円だった。コロナ禍による制限が少なくなり外出機会が増えたことが消費につながった。さらに円安の影響からインバウンド売上が増加したことも前年比増の大きな要因だ。しかし、このように回復基調が鮮明ではりながらも、コロナ禍以前の19年比では86.5%と、“反動増”の域を超えていない。

伊勢丹新宿店外観
消費者の外出機会の増加やインバウンド売上の回復により対前年度比2ケタ増となった。

 上位5社の市場占有率を見てみると、ランキングに変動はないものの合計値が72.3%となり、同7.4pt増を記録した。5社以外の占有率は同7 . 4 p t減の27.7%となり、地方を本拠とする百貨店の縮小傾向は継続している。体力の少ない百貨店にとっては厳しい市況下で、上位5社による市場の寡占化が進む。

外出機会の増加とインバウンド復活が牽引

 上位企業の売上高の動きに着目すると、

続きを読むには…

この記事はDCSオンライン+会員限定です。
会員登録後、DCSオンライン+を契約いただくと読むことができます。

DCSオンライン+会員の方はログインしてから閲覧ください。

記事執筆者

ダイヤモンド・チェーンストア編集部 / 株式会社ダイヤモンド・リテイルメディア

ダイヤモンド・チェーンストア編集部は、業界をリードする提案型編集方針を掲げ、小売業の未来を読者と共に創造します。私たちは単なるニュース伝達に留まらず、革新的なビジネスモデルやトレンドを積極的に取り上げ、業界全体に先駆けて解説することを使命としています。毎号、経営のトップランナーへの深掘りインタビューを通じて、その思考や戦略を読者に紹介します。新しくオープンする店舗やリニューアルされた店舗の最新情報を、速報性と詳細な分析で提供し、読者が他では得られない洞察を手に入れられるよう努めています。私たちの鋭い市場分析と、現場の細部にわたる観察を通じて、注目すべき店舗運営の秘訣を明らかにします。

ダイヤモンド・チェーンストア編集部紹介サイトへ

関連記事ランキング

関連キーワードの記事を探す

© 2024 by Diamond Retail Media

興味のあるジャンルや業態を選択いただければ
DCSオンライントップページにおすすめの記事が表示されます。

ジャンル
業態