マイクロソフト、アジュール売上高伸び率初の50%割れ 4─6月期

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米マイクロソフトが22日発表した第4・四半期(4─6月)決算は、市場予想を上回る増収となったものの、クラウドサービス「アジュール」の売り上げの伸びが47%と、初めて50%を下回った。ニューヨークで2018年8月撮影(2020年 ロイター/CARLO ALLEGRI)

[22日 ロイター] – 米マイクロソフトが22日発表した第4・四半期(4─6月)決算は、市場予想を上回る増収となったものの、クラウドサービス「アジュール」の売り上げの伸びが47%と、初めて50%を下回った。

マイクロソフトの株価は引け後の時間外取引で2%下落した。

売上高は前年同期比13%増の380億3000万ドル。リフィニティブのまとめたアナリスト予想は365億ドルだった。新型コロナウイルス感染予防策のロックダウンで、世界的に製品需要が増加し、主力のPC事業が伸びをけん引した。

純利益は112億ドル(1株当たり1.46ドル)と、前年同期の131億9000万ドル(同1.71ドル)から減少した。

アジュールを含むインテリジェント・クラウド事業の売上高は17%増の134億ドル。市場予想は130億9000万ドル。

一方、アマゾン・ドット・コムのクラウドサービス「AWS」の売上高は33%増の102億ドル。マイクロソフトはアジュールの売上高を個別に公表していないが、アナリストはAWSがアジュールの売上高を上回ったとみている。IBMも今週発表した四半期決算でクラウト事業の伸びが市場予想を上回った。

パソコン(PC)用基本ソフト(OS)「ウィンドウズ」やゲームコンソール「Xbox」、オンライン検索広告、パソコン「サーフェス」を手掛けるPC事業の売上高は14%増の129億ドルで、予想の114億6000万ドルを上回った。

新型コロナの影響で在宅勤務や家庭用ゲームの需要が増加する中、企業は在宅勤務向けにクラウド技術に投資、ビデオゲーム「マインクラフト」は月間アクティブユーザー数が1億3200万人と過去最多を記録した。

しかし、ソフトウエア「オフィス」の一部バージョンに関するマイクロソフトの自社予想は、厳しい状況に直面する中小企業向けの販売が振るわず、市場予想をやや下回った。

同社のビジネス向け交流サイト「リンクトイン」も、雇用市場の弱さや広告支出削減の影響で打撃を受けた。

ただ、企業は長期的な技術支出計画を維持しているようだ。エイミー・フッド最高財務責任者(CFO)は、将来的なソフトウエア・サービス法人契約を反映する予約の伸びが12%と前期比ほぼ横ばいで推移し、自社予想を上回ったと述べた。

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