週刊コンビニニュース セイコーマートが生産農家の廃棄ロス削減もサポートするフェア

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1週間のコンビニに関するニュースをまとめた『週刊コンビニニュース』。野菜や果物の規格外品のCVS商品への転用・利用は、セイコーマートの例をみるまでもなく、一次生産者のロス削減に大きな効果をもたらすことは確実のようだ。それらを利用・加工した商品が積極的に販売される施策が採られたとしたら、流通サイクル全体のロスが減るだけでなく、価格も安めに設定できるのではないか、とついつい考えてしまう(6月4日〜10日のニュースをまとめました)。

①セブン-イレブン
グループ内の完全循環型リサイクルの試み

 店頭で回収したペットボトルを100%使用し、再び商品として販売する完全循環型リサイクルの取り組みを開始する。

 今回の試みは、特定の流通グループの店頭でペットボトルを回収し、そのペットボトルのPET樹脂を100%原材料として使用。再び同一の流通グループで販売するという完全循環型リサイクルの取り組みとなり、世界初として注目される。

 日本コカ・コーラとの共同企画商品「-(はじめ)緑茶一日一本」(500ml・税抜118円)が、この完全循環型ペットボトルリサイクルの対象商品で、6月10日からセブン&アイグループで順次発売される。

 

②ローソン
中国湖南省長沙市で5店舗同時オープン

 6月6日、中国湖南省長沙市で「ローソン」5店舗が同時オープンした。日系コンビニエンスストアの中国湖南省での出店は初めて。

 今年5月にローソンは、中国の中百控股集団股份有限公司(中百集団)傘下の長沙森活家商貿有限公司(長沙森活家)と、湖南省におけるエリアライセンス契約を締結。今回の出店はこの契約に基づく。また、湖南省での出店は日系コンビニとしては初めてとなる。

 中百集団は2016年から湖北省で、エリアライセンス方式でローソン店舗を出店。子会社による直営、フランチャイズ、エリアライセンスの3つの方式によるローソンの海外出店数は2,310店舗を超えた。

 なお、エリアライセンス契約では、ライセンス先のパートナー企業が本部機能を持ち、商品開発・物流管理から店舗開発、加盟店募集・運営管理まで、指定エリアにおけるフランチャイズ運営全般を担う。

 

③セイコーマート
生産農家の廃棄ロス削減もサポートするフェア

 6月3日から23日までの期間、北海道と連携した「愛育運動」の一環として「メロンフェア」を開催する。

 フェアの対象商品は、北海道産のメロン果汁を使用した29品。アイス、パン、飲料、デザート、菓子など既存商品に加え、新商品やリニューアル商品も販売する。

 愛育運動は、北海道が推進する「道民みんなで身近な道産食品の良さを理解し、もっと愛用しましょう」という運動で、セイコーマートは北海道との連携協力に関する協定に基づいて、協働事業としてフェアを開催した。

 メロンは贈答用として人気が高いが、見た目の良し悪しで多くの規格外品が発生しやすく、多い時には生産したメロンの3割が商品にならないこともある。廃棄せずに商品にできないかという生産者の声を受け、規格外品の果汁を使用した商品の開発・販売が始まった。

 

④ファミリーマート
経済産業省から感謝状を授与

 昨年の7月豪雨災害、また北海道胆振東部地震の支援活動に対して、経済産業省から感謝状を授与した。被災者や被災地のための支援活動に貢献したことが認められたことによる。全国の店舗での義援金募金受付、緊急支援物資(水、野菜ジュース、パンなど)の提供、などが挙げられる。ファミリーマートでは、災害に強い店舗づくりを目指し、店舗に非常用電源の設置することや営業拠点に発電機などを配備することにも力を入れている。

 

⑤ローソンストア100
6月はバナナ販売に注力

 ローソンストア100で年間1,000万袋以上販売しているのがバナナ。365日、バナナ1袋(3~5本)を108円(税込)で販売する。バナナは年間を通じて比較的安定して収穫できる果物で、6月に販売のピークを迎える。りんごといちごなどのシーズンが終わり、桃、スイカ、メロンなどのシーズンが本格的に始まるまでの端境期となる6月、前面に打ち出すことで売上増を計画している。

 

⑥セブン-イレブン
“きなこ”と“抹茶”のスィーツフェア&パウチ入り副菜リニューアル

 セブン-イレブンは6月16日の“和菓子の日”に合わせて6月4日から発売。人気の和フレーバーの“きなこ”と“抹茶”を使用したフェアで、『京風きなこもち』(税込140円)、『京風きなこクリームもち3個入り』(税込108円)などには、“京風きなこ”を使用した。今回はホイップクリームと合わせたり、餅の周りにもまぶして使用したり、風味豊かなスィーツに仕立てた。また、『たっぷり抹茶クリーム生どら焼』(税込300円)には“宇治茶”を使用し、和洋折衷スィーツに仕上げた。

 また、『セブンプレミアム』のパウチ入りサラダ・総菜などをリニューアルし、新製品とともに6月4日から順次発売。リニューアルでは、手に取りやすいようパッケージの形状を見直し、前面に透明の小窓を設けて中身が確認できる仕様に変更した。また、パッケージそのものを薄くすることでプラスチックの使用量を減らし、CO2排出量の削減にもつなげた。定番の「ひじき煮」や「ポテトサラダ」など7品については原材料や製法を見直し、素材の美味しさを味わえる仕立てに変更した。

 

⑦ミニストップ
スィーツ感覚のドリンクメニュー

 いちご、キウイ、みかんの3種のフルーツと炭酸を組み合わせた、色鮮やかなドリンク「フルーツソーダ(ミックス)」(税込270円)を6月7日から発売した。フルーツは昨年に比べて約30%増量し、より果実の食感を楽しめるようにした。

 

⑧ナチュラルローソン
初の玄米粉使用のパスタなど6品

 胚芽が通常の玄米の2.9倍の大きさで、食物繊維、GABAなどの栄養素を含む玄米専用品種「金のいぶき」を使用したパスタ、弁当、おにぎり、手巻寿司の計6品を、6月11日から発売する。「金のいぶき」使用のパスタは、ナチュラルローソンでは初めて。

  • 「玄米パスタの明太カルボナーラ」(税込530円)
  • 「玄米ごはんのハンバーグ弁当」(同550円)
  • 「玄米おにぎり(わかめとじゃこ)」(同150円)
  • 「玄米手巻寿司(ツナ&アボカドサラダ)(同180円)
  • 「玄米ごはんの焼鶏そぼろ海苔弁当」(同630円)
  • 「玄米おにぎりセット(金のいぶき)」(同450円)

 

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