サッポロビール 代表取締役社長 髙島 英也
ものづくりを原点に「オンリーワン」の価値を積み重ね 市場に挑み続ける!

聞き手=下田健司 構成=堂森香代
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──ブランド訴求として、17年はどのように取り組みましたか。

サッポロビール

髙島 「サッポロ生ビール黒ラベル」では、おいしい「黒ラベル」を消費者の方々に実体験していただく場として「THE PERFECT BEER GARDEN(ザ・パーフェクトビヤガーデン)」を東京・大阪の2都市で展開しました。

 さらに、全国8都市で「サッポロ生ビール黒ラベル パーフェクトデイズ」を開催し、「サッポロ生ビール黒ラベル」の提供品質を極限まで追求した「パーフェクト黒ラベル」をお楽しみいただける機会を創出しました。会場でテレビCMを流すなど通常のプロモーションと連動しながらリアルなブランド体験を訴求することで、「黒ラベルっておいしいよね」と製品の魅力に気付いていただき、新たなお客さまを獲得できたと実感しています。

“第2の柱”となるワイン、スピリッツにも投資を継続

──ワイン事業にも注力されています。

髙島 17年、ワインは対前年比プラスとなりました。国産ブドウ100%の日本ワイン「グランポレール」シリーズの取り組みを強化しました。また、海外ワインでは、シャンパーニュ「テタンジェ」や「ペンフォールズ」、「ベリンジャー」など中高級価格帯のファインワインを強化しており、着実に売上を拡大しています。

 もちろんデイリーワインにも注力し、手に取りやすい価格だけではなく価値をもった商品を提案しています。たとえば、9月に発売した「ポリフェノールでおいしさアップの赤ワイン〈特濃プレミアム〉」はポリフェノール量を通常より多く含み、飲みごたえのある濃厚な味わいが特徴の商品です。健康志向を受けて、発売以来好調に推移しています。

 このように、ほかにはない唯一の価値をもった商品を提供し続けることにより、ワイン事業を当社の“第2の柱”として育てていきたいと考えています。

──そのほかの商品についてはいかがですか。

髙島 RTDは17年も市場が大きく成長したカテゴリーです。そのなかでも、当社は市場の伸び率を超えて140%の成長を達成することができました。

 好調を牽引しているのは、梅干し感を追求した“しょっぱい旨さ”が魅力の「男梅サワー」や健康志向の女性に人気の「キレートレモンサワー」といった、確実にファンをつかんでいる商品ですね。また、西日本限定で発売した「愛のスコールホワイトサワー」は、発売以来大きな反響があり、年間販売目標の13万6000ケースを約3カ月で達成しました。さらに、多くのお客さまからのご要望を受けて9月に全国発売し、今後の展開の足がかりをつくることができたと考えています。

 和酒では、甲乙混和芋焼酎ナンバーワンブランド(注1)「こくいも」が存在感のある商品に成長してきました。“梅”カテゴリーでも「梅のチカラ」「男梅の酒」「ウメカク」など従来の梅酒の概念にとらわれないラインアップを増やして順調に拡大しています。

 ウイスキーについては、バカルディ ジャパン社と業務提携し、世界販売金額ナンバーワンラム(注2) 「バカルディ」や、同社が有するスピリッツをはじめとした各ブランドの販売を受託しています。

 そのなかで飛躍的に伸びているのが、スコッチウイスキーの「デュワーズ」ブランドです。樽の香りが心地よく、とくに「デュワーズホワイト・ラベル」は味わいの評価が高くなっています。スコッチウイスキーを使ったハイボールのなかで最もよく合うと日本のプロバーテンダーの方々からも圧倒的な支持を得ています。

注1:インテージSRI調べ。甲乙混和芋焼酎市場2016年3月~2017年10月累計販売金額全国SM/CVS/酒DSの合計

注2:2016年IWSR調べ

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