いつでもどこでも、「セイブ・マネー・リブ・ベター」を提供=西友ドットコム執行役員 久野克宜

聞き手:千田 直哉 (編集局 局長)
構成:下田健司
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配送センター便 2016年10万SKUに

──商品部門の中で主力になるのは食品ですか。

久野 SMのイメージが強いですから、やはり食品です。売上の大半を占めるのは、グロサリーや生鮮食品です。ただ、食品でも品揃えが十分にできていないところがありますから、今秋をめどに食品を強化する予定です。対象カテゴリーは調味料、加工食品、菓子、ベーカリーなどで、われわれの持っている最大の品揃えパターンまで広げます。

 配送センターでの賞味期限管理などもこの1年で磨いてきましたので、鮮度を保った状態で自信を持ってお客さまに商品を提供できる態勢も整いました。まずは、食品の品揃えをお客さまにしっかり認知していただけるようにします。

 ネットスーパーの取扱商品は最大約1万5000SKU。配送センター便の取扱商品は2万SKUですが、これを2016年に10万SKUにしたいと考えています。

西友

──衣料品や住居関連品はどのように考えていますか。

久野 もっと改善する余地はあります。食品を買おうとしてアクセスされるので、最初から衣料品を訴求してしまうと、SMの店頭に衣料品が置いてあるのと同じになりますから、目的と違うサイトに来たと思われてしまいます。どのようにすれば、自然なかたちで衣料品のページに行き着いてもらうようにするかは今後の課題です。

 ある意味で、どのECも同じような課題があると思います。10万SKUであろうと、100万SKUであろうと、目に触れなければゼロSKUと同じです。目的買いのお客さまが早くそのページに行こうとしているときに、ほかの案内が出てくると、お客さまはウェブサイトから離れてしまいます。目的の商品があって、そのうえでほかの商品を推奨していくやり方を磨いていきたいと思います。

──プライベートブランド(PB)の動きはいかがですか。

久野 PBの売れ行きは好調です。西友の店舗がないエリアのお客さまもPBを購入されています。PBから優先的に購入されるお客さまも少なくありません。その点では、目的をもって購入されているのではないでしょうか。

 直輸入商品も好調ですが、競合の倉庫型店舗と伍していけるように、品揃えをさらに拡充していきます。知人や友人と一緒に倉庫型店舗に行って、購入した商品を駐車場で分け合わなくてもいい買物体験を提供できるのではないかと思っています。

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聞き手

千田 直哉 / 株式会社ダイヤモンド・リテイルメディア 編集局 局長

東京都生まれ。1992年ダイヤモンド・フリードマン社(現:ダイヤモンド・リテイルメディア)入社。『チェーンストアエイジ』誌編集記者、『ゼネラルマーチャンダイザー』誌副編集長、『ダイヤモンド ホームセンター』誌編集長を経て、2008年、『チェーンストアエイジ』誌編集長就任。2015年、『ダイヤモンド・ドラッグストア』誌編集長(兼任)就任。2016年、編集局局長就任(現任)。現在に至る。
※2015年4月、『チェーンストアエイジ』誌は『ダイヤモンド・チェーンストア』誌に誌名を変更。

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