成長のため出店・インフラ整備に積極投資=ヤマザワ 板垣宮雄社長

2014/01/16 12:00
チェーンストア・エイジ:下田健司
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提案型の売場づくりで買上点数を引き上げる

──提案型の売場づくりに力を入れています。効果は上がっていますか。

板垣 ばら売りや小容量の商品が増える傾向にありますが、そうした商品の比率が高くなれば、1品単価は下がっていきます。1品単価が下がって、買上点数が同じであれば、売上は下がります。売上を下げない方策としては、買上点数を増やすことがあります。

 

 買上点数を増やすために、「たくさん買ってください」と勧めても、たくさん買っていただけるお客さまはいません。そこで、特売品の近くに、関連商品の提案を増やしていけば、買上点数は上がっていくのではないか。そんな考え方です。買上点数が増えれば、売上も維持できます。

 お客さまの家庭の冷蔵庫には、3~4日、買物をしなくても済むくらいの商品があります。それでも、商品を買っていただくためには、新しい食べ方や利便性を提案する必要があるのです。

 山形県は、福井県に次いで全国2番目に共働き世帯の割合が多い県です。買物にそれほど時間はかけられません。短い買物時間の中で、「いいな」と思っていただくためには、単に商品を並べておくだけではだめで、実際に食べてもらい、おいしいと思ってもらうことが重要です。利便性、簡便性、そしてリーズナブルな価格をキーワードに提案を強めていきたいと考えています。

 現在、夕方のピーク時間帯に、「5時の市」と称して、試食販売を強化しています。試食は、買おうかどうか迷っているお客さまの背中をひと押しする効果があります。当社の売りの1つになるくらいに徹底してやっていこうと取り組んでいます。

 上期の1品単価は前期を下回りましたが、買上点数は前期を上回っていますから、お客さまの期待に応えられているのではないかと感じています。

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