15四半期連続で既存店売上プラス!ケンタッキーフライドチキン絶好調の理由とは?

聞き手:阿部 幸治 (ダイヤモンド・チェーンストア編集長)
構成:松岡 由希子 (フリーランスライター)
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コロナ禍で多くの外食ビジネスが壊滅的な打撃を受けるなか、テイクアウトに強い外食チェーンは快調に業績を伸ばしてきた。その筆頭格が日本KFCホールディングス(以下、日本KFC、神奈川県/判治孝之社長)の完全子会社として、「ケンタッキーフライドチキン」を展開する、日本ケンタッキー・フライド・チキン(同)だ。コロナ後を見据えてどのような戦略を打ち出し、さらなる成長を描こうとしているのか。同社開発本部本部長兼オペレーション開発部部長の小山典孝取締役常務執行役員に話を聞いた。

15四半期連続で既存店プラス

──コロナ禍で外食業界の苦境が続くなか、日本KFCは順調に業績を伸ばし続けています。

日本ケンタッキー・フライド・チキン株式会社取締役常務執行役員小山 典孝氏
小山 典孝(こやま・のりたか)
●1989年入社。店長、エリアマネージャー職を経て、商品開発、経営企画、購買、マーケティングCMO、営業戦略を担当。2016年MBA取得。2022年4月より取締役常務執行役員として、オペレーション開発および店舗開発、建築施設部門の統括責任者として指揮をとる。

小山 2018年度(19年3月期)から20年度までの前中期経営計画とこれに続く23年度までの現中期経営計画では、「店舗数の拡大」と「一店舗当たり売上高」の掛け算によって持続的な成長をめざしています。

 お客さまの多様なニーズに対応し、テイクアウト専門店やドライブスルーに特化した「ミニドライブスルー店舗」の展開はコロナ禍以前から計画していました。コロナ禍でオフプレミス(店舗外)の事業環境が到来したことから、これらの優先度を上げ、計画を前倒して出店、店舗数を順調に増やしてきた成果です。

 「チキン専門店」として魅力ある商品・メニューの開発やプロモーションも奏功し、既存店売上高は21年度第3四半期まで14四半期連続で前年同期実績を上回っています(編集部註・21年度第4四半期もプラス)。

──あらためて、コロナ禍で好調を維持した要因をどのように分析していますか。

小山 ケンタッキーフライドチキンは、クリスマスに代表されるとおり、家族や仲間が集まる「ハレの日」のパーティーメニューとして広く認知されてきました。コロナ禍以前からテイクアウト比率が7割を占め、テイクアウトに強いのも特徴です。

 外食業界では専門店化が進み、コアな商品を確立しているブランドが強みを発揮しています。当社は「オリジナルチキン」を中心に定番商品を磨きこむとともに、「にんにく醤油チキン」や「グリーンホットチキン」など、フレーバーチキンも展開し、商品と連動したプロモーションが成果を上げています。

 デリバリー対応を強化した点も要因の1つです。当社では自社の

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聞き手

阿部 幸治 / ダイヤモンド・チェーンストア編集長

マーケティング会社で商品リニューアルプランを担当後、現ダイヤモンド・リテイルメディア入社。2011年よりダイヤモンド・ホームセンター編集長。18年よりダイヤモンド・チェーンストア編集長(現任)。19年よりダイヤモンド・チェーンストアオンライン編集長を兼務。マーケティング、海外情報、業態別の戦略等に精通。座右の銘は「初めて見た小売店は、取材依頼する」。マサチューセッツ州立大学経営管理修士(MBA)。趣味はNBA鑑賞と筋トレ

構成

松岡 由希子 / フリーランスライター

米国MBA 取得後、スタートアップの支援や経営戦略の立案などの実務経験を経て、2008年、ジャーナリストに転身。食を取り巻く技術革新や次世代ビジネスの動向をグローバルな視点で追う。

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