“姿勢を整えるデニム”がヒット!バレエ用品のチャコットで女子がコスメとウェアを買う理由

2022/05/31 05:57
    小内三奈
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    コスメ、フィットネスウエアを通じて、“人生を、芯から美しく。”をより広い生活者に

    メイクアップシリーズ
    「チャコット・コスメティクス」のメイクアップシリーズ

     “人生を、芯から美しく。”を拡げていくため、現在、バレエ製品以外のウェルネスブランドとして2つのブランドの展開の強化を進めている。

     バレエ関連に次ぐ売上を稼いでいるのが、ステージメイク用品として1997年から販売を開始し、原材料や日本製にこだわった開発・製造を行うことで高い信頼を得ているコスメ製品だ。ステージライトのもとで映える発色、汗・皮脂への強さなどはプロのアーティストからも絶賛されてきた。20214月には、ふだん使いにも対応できるアイテムとして大幅なリニューアルを行った。新たに「チャコット・コスメティクス」として、全国26の直営店の他、バラエティショップ、コスメ専門店等での販売を強化。購入者の約6割をバレエに関わっていない一般消費者が占めているという。

     そしてもう一つが、2019年に始動した「チャコット・バランス」というフィットネスウエアブランドである。ヨガやピラティスに適しているものの、あえてシーンを限定しない、心身を「整える」ためのバランスウエアという位置づけだ。バレリーナが身に着けるウエアの技術が凝縮されているため、可動域が広く動きやすいのが最大の特徴。レギンスやトップスの主力素材にはレオタード素材を多用しているため、やわらかく肌になじむ。「スポーツメーカーのフィットネスウエアが『鍛える』ためのアクティブなアイテムであるのに対して、当社のアイテムは、バレエウエアの専門技術を生かし、所作の一つひとつが美しく見えるエレガントさを追求している」(馬場社長)

     202010月に新商品として投入したデニムは、「バレエスキニー」と命名してSNSで発信したころ、想像を超える大きな反響があり、姿勢を「整える」デニムとして人気商品となった。フィットネスウエアはコロナ禍でも売上が好調に推移しており、現在では単独のショップも誕生するまでに成長している。

     チャコットといえば、子どもがバレエを始めた際には必ず立ち寄るお店としてしっかりと認知されているが、「お店に足を運んだ際に、お子さんのバレエ用品を購入するのをきっかけに、お母さんが使うコスメやウエアも合わせて紹介させていただくことで、世帯の皆さまにチャコットが愛され、結果として世帯単価も上げられるという効果もある」(同)

     長期的には、コスメとフィットネスウエアで全体売上の4割~半分程度を稼ぎ出せるレベルに成長させることを目指す。

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