【イオン】 ダイエーを完全子会社化、グループ再編本格化

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 イオンは2015年1月1日付でダイエーを完全子会社化する。イオンは現在、ダイエーの株式の44.15%を保有しているが、株式交換方式で保有比率を100%に引き上げる。

 丸紅に次ぐダイエーの第2位株主だったイオンは株式公開買付(TOB)によって2013年8月にダイエーを連結子会社化、村井正平氏を社長として送り込むなどして立て直しを図ってきたが、ダイエーは15年2月期で3期連続の営業赤字を見込むなど業績が上向く気配がない。このため、ダイエーを完全子会社化した上で、イオングループ全体の再編を本格化し、業績の改善を図る。

 今後、ダイエーは店舗の9割が立地する首都圏と京阪神に事業エリアを絞り、北海道と九州で展開している店舗はイオン北海道、マックスバリュ九州などのグループ企業に移管する方針。首都圏と京阪神でも一部の店舗について、イオンリテールとの間で再編を検討する。これにより、ダイエーは3~5年後をめどに売上高5000億円、営業利益率3%の達成を目指す。

 ピーク時の連結売上高が3兆円を超えたダイエーだが、14年2月期の売上高は8136億円にまで縮小している。04年に産業再生機構の傘下入りして以降、外部人材を中心に再建を続けてきたが財務リストラ中心の縮小均衡に陥り、営業力は回復していない。

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