【セブン&アイ】業績予想を下方修正、営業利益は前期比11.3%減に

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 セブン&アイ・ホールディングスは9月1日、2010年2月期通期の連結業績予想を下方修正した。4月9日に発表した前回予想では営業利益は前期比1.1%増の2850億円を見込んでいたが、11.3%減の2500億円と予想を350億円引き下げた。売上高に不動産収入やロヤルティ収入を加えた営業収益は前回予想の5兆3130億円(前期比6.0%減)を1330億円下回る5兆1800億円(同8.3%減)となりそうだ。

 セグメント別では総合スーパー、食品スーパーなどのスーパーストア事業とそごう・西武の百貨店事業の落ち込み幅が広がりそう。今期のスーパーストア事業の営業利益は前回予想から175億円減の150億円(同39.4%減)、百貨店事業は同じく88億円減の60億円(同67.3%減)にとどまりそう。全体の営業利益の8割を稼ぎ出すコンビニエンスストア事業も予想を75億円引き下げ、2000億円(同6.3%減)とした。

 また、デニーズなどのフードサービス事業は営業利益の赤字幅が15億円広がり、25億円の赤字となりそう。同事業の営業赤字は3期連続となる。

 一方、セブン銀行などの金融関連事業だけは好調で、営業利益は前回予想を7億円上回る300億円を見込む。

 百貨店や総合スーパーは昨年9月のリーマンショック以降売上高が急落したため、今年はその反動で下期から上向きに転じるのではとの観測もあったが、さらに売上減が続くようだとセブン&アイの利益の落ち込み幅も一層拡大する可能性もある。さらに、今年7月以降、コンビニ各社でタスポ(たばこ自販機の成人識別カード)導入効果の反動減が予想以上に広がっている点も気になる。

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