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2017年7月5日

第2回 セルフPOPの3W

 ドラッグストアなどのセルフ売場の多くは、カテゴリ別/ブランド別に整理されていますが、商品と値札を棚割通りに陳列しているだけではお客さまの潜在ニーズにアプローチできません。そこで必要となるのが、売場に設置するだけで衝動買いを引き起こす「セルフPOP」です。今回は、セルフPOPの訴求を考案する上でポイントとなる3つの要素をご紹介します。それは「誰に」「いつ」「なぜ」の「3W」です。

 

【1.Who】誰に買って欲しい商品なのか?

 ★Point!

  • 一つのPOPにつき一人だけ、設定はなるべく細かく
  • ターゲットの数だけPOPを作る

 

 まずは、メッセージを誰に伝えたいのかを考えます。この時に重要なのが、なるべく細かく設定を考えることです。ズバリ「この人に買ってもらいたい!」というところまでターゲット像を絞りましょう。例えば、「30代の女性」というターゲット設定がなされることがありますが、それでは広すぎます。ひとくちに「30代女性」といっても、専業主婦なのか?実家暮らしのOLなのか?一人暮らしのキャリアウーマンなのか?それぞれのライフスタイルによって、発信すべきメッセージが変わってくるはずです。「ターゲットをそこまで絞ってしまうとその他の人に対して伝わらない」という心配もあると思います。ただ、逆に言うと「あの人にもこの人にも伝えるPOP」はメッセージ性が弱く、「誰にも伝わらないPOP」になってしまうのです。ですので、ひとつのPOPにたくさんの人のイメージを入れずに、思いつくターゲットの数だけPOPをたくさん作ることをオススメします。その分手間はかかりますが、ここは“急がばまわれ”です。

 

【2.When】どんなときに役に立つのか?

 ★Point!

  • 商品が必要になる時を具体的に伝える
  • 商品を使う前の悩み(Before)なのか、使った後の幸せ(After)なのかを決める

 

 そして次に、その商品はどんなときに便利なのかを考えます。これもWho同様、なるべく具体的に設定すると効果的です。また、その商品を使う前の困った状態(Before)なのか、使った後の幸せな状態なのか(After)を決めます。そもそも自分が必要だということに気づいていないターゲットに対して潜在ニーズをより刺激できるのはBeforeの方なので、どちらに設定するか迷ったらBeforeにしましょう。

 

【3.Why】なぜその商品を買うべきか?

 ★Point!

  • ターゲットが買うべき理由を具体的に
  • モノではなくコトで伝える

 

 最後に、「なぜその商品を買ったほうがいいのか」です。この「Why」はセルフPOPにおいて一番大事な要素であるにもかかわらず、不足しているPOPを多く見かけます。例えば実際に他人から「これ、アナタにオススメだよ!」と言われたとき、「へえ、なんで?」と思うのが普通ですが、そこで黙ってしまっているようなPOPです。POP=接客ですから、ここでこの「なぜ」に対する説明が足りないと「誰に対しても同じこと言ってるんじゃないの」とかえってマイナスの印象を与えてしまいかねません。そして、買うべき理由を商品スペックや配合成分などの「モノ」ではなく、使ったら「どんなコトが起こるのか」という「コト」で表すとより効果的なメッセージとなります。

 

 この「3W」のWhoーWhenーWhyのそれぞれをひとつのお団子だと思ってください。このお団子をまっすぐに刺す串が、効果的なセルフPOPのメッセージとなります。完成したメッセージが、3つのお団子の真ん中に刺さる串となっているかを確認することで矛盾点やズレに気づくことができます。

 

 第3回は、ケーススタディを用いながら、実際にセルフPOPのメッセージの開発方法を紐解いていきます。

 

 

■著者プロフィール■

株式会社ティラノhttp://www.tyranno.co.jp/
プロデューサー 上島 大輔

 2002年に株式会社ティラノ入社。以来15年、「リアルな購買地点」のクリエイティブである店頭販促プロデューサーとして従事。
 ドラッグストア向けの店頭販促を専門とし、H&BCメーカーを中心に、医薬品、日用品、食品など幅広い分野を手がけ、薬事法・景表法の広告表現にも明るい。ダイヤモンド・ドラッグストアにて「POPコンテスト」審査員、「POP虎の巻」などの執筆も務める。

 

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