店内とオンライン双方活用!欧州で急伸するリテールメディア戦略とは?

文:松岡 由希子 (フリーランスライター)
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DCS2/1号 特集(大)

日本ではあまり触れられることがないが、リテールメディアの市場は欧州でも急速に成長している。市場規模は日本円にして4兆円の大台が見えてきており、大手小売業を中心に取り組みの幅は日増しに広がっている。本稿では英国、フランス、ドイツの3カ国それぞれを代表する大手小売業の事例から、欧州リテールメディア市場の最前線を解説する。

テスコ
独自のリテールメディアネットワークを構築

 欧州のインタラクティブ広告業界団体IABヨーロッパによると、欧州のリテールメディアの市場規模は2021年時点の79億ユーロ(1兆2245億円:1ユーロ=155円で換算)から、26年には250億ユーロ(3兆8750億円)に拡大する見込みだ。

 欧州でもリテールメディアは、メディアプランの重要な要素の1つになりつつある。IABヨーロッパが欧州のメディアバイヤー800人以上を対象に22年第4四半期に実施したアンケート調査では、広告主の92%が「消費者にリーチするために小売企業と提携している」とし、62%が「リテールメディアの広告費を他の広告チャネルから再配分している」と回答した。このような市場環境のもと、欧州の小売大手ではリテールメディアへの取り組みが進められている。

 たとえば英小売最大手のテスコ(Tesco)は、カスタマーデータサイエンスを強みとする傘下のダンハンビー(dunnhumby)と提携し、2021年11月に独自のリテールメディアネットワーク(RMN)「テスコメディア&インサイト(Tesco Media & Insight)」を創設した。

 英国で約2100万世帯に上るテスコのロイヤルティプログラム「テスコクラブカード」の会員基盤と、ダンハンビーが30年以上培ってきたデータサイエンスのノウハウを組み合わせることで、

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松岡 由希子 / フリーランスライター

米国MBA 取得後、スタートアップの支援や経営戦略の立案などの実務経験を経て、2008年、ジャーナリストに転身。食を取り巻く技術革新や次世代ビジネスの動向をグローバルな視点で追う。

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