利用しやすさではアマゾン・ゴー越え?ファミマの無人決済店舗実用化1号店は何がすごいのか?今後の展開は?

若狭 靖代(ダイヤモンド・チェーンストア 記者)
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無人で酒類の販売も

 無人決済システムを提供したTTGはこれまで、東京都港区・高輪ゲートウェイ駅構内の無人決済売店、豊島区・目白駅構内の無人決済スーパー「KINOKUNIYA Sutto」などに技術を提供してきた。今回、サピアタワーS店に導入されたシステムの特徴は以下の通りだ。

 まず一つめに、無人決済システム利用のための事前登録などが一切不要な点。誰でも通りすがりにサッと利用でき、CVSと相性の良いシステムになっている。また、センサーカメラの改良により一般的なCVSとほぼ同じ密度で商品の陳列を行っても、高い精度で商品を認識できるようになったという。レジスペースも通常に比べてコンパクトで、これまでは出店できなかった狭い敷地にも、無人決済システムによって出店の可能性が広がった。

無人決済レジ
決済レジの様子。商品を手に持っていると、モニター左側に商品リストが掲示される。ファミマカフェなども、セルフでバーコードを読み取る方式で購入することができる

 遠隔確認によって酒類の販売も行う。お客が酒類を手に取ると、センサーが捉えた画像を元にバックヤードのスタッフが年齢確認を実施。現在のところタバコの取扱いはないが、将来的に酒類と同じ仕組みで販売を開始する可能性もあるという。

 また、CVSという出店スピードの早い業態にシステムを提供するにあたり、以前と比較して導入ステップを合理化、工数や時間を約半分まで短縮したことにも注目だ。

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