コロナ後のコスト高騰下で小売業のボーダレス再編が進む理由とは 直近の再編総まとめ!
再編のテーマは競争から“共創”へ
ここまで見てきたように、昨今の小売市場では、業種業態を超えたプレーヤーが入り乱れた合従連衡の動きが目立つようになっている。前述したDgSとSM、HCと家電量販、そして家電量販と百貨店にとどまらず、小売業とITベンチャーの提携・協業、サプライチェーンの川上に遡った垂直統合の動き、さらには共通の経営課題を解決するための同業間による緩やかなアライアンスの発足など、その事例は枚挙にいとまがない。
いずれにしても、業態間、あるいは競合企業間の壁はますます低くなっており、これまでのような規模拡大を追い求めたM&Aだけでなく、小売企業・消費者にとっての新たな価値を“共創”するための動きが活発化しているといえる。今後も業態という枠組みにとらわれない、より柔軟でより戦略的な再編が続いていくかもしれない。
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