グーグルとの提携、MFC拡大、配送・受取の革新 日本のスーパーがアル…バートソンズに注目すべき理由とは

後藤文俊(在米流通コンサルタント)
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「アルバートソンズ(Albertsons)」「セーフウェイ(Safeway)」「ジュエル・オスコ(Jewel-Osco)」など、全米34州で約2200店舗の食品スーパー(SM)を展開する、業界2位のアルバートソンズ(Albertsons)。ネットスーパーの売上高が急拡大するなか、同社は昨今、IT大手との提携による買物体験の革新や、配送・ピックアップの領域の進化を図るべく、積極的な投資を行っている。

グーグルと提携し食品ECの進化図る

 アルバートソンズは今年3月、デジタルトランスフォーメーション(DX)を進めるためIT大手のグーグル(Google)と複数年契約を締結したことを発表した。ネットスーパーの売上が急拡大するなか、アルバートソンズはグーグルが持つITやAI技術をカスタマージャーニーやカスタマーエクスペリエンスの向上に活用する。

米アルバートソンズの外観
米アルバートソンズの外観

 たとえば、同社の地図アプリ「グーグルマップ」を利用したネットスーパーの新規顧客開拓につなげる。具体的にはグーグルマップ上のアルバートソンズの店舗情報に、手数料や最低注文金額、ピックアップ・宅配時間枠などネットスーパーに関する情報を掲載し集客を図る。また、顧客の位置情報をもとに、商品を受け取りに来るお客の到着予定時間を割り出すといったこともできるという。さらに、ストアアプリ上のショッピングリスト機能にグーグルのAIを活用し、リスト上の商品から利用者の嗜好を分析、よりパーソナルな商品提案につなげることもめざす。

 一方のグーグルとしては、大手食品小売チェーンの購買データを蓄積できるというメリットは大きい。とくに、競合のアマゾンが「アレクサ」で市場をけん引しているボイスコマース技術の進化をねらい、購買データの活用を進めていくとみられる。また、直営の生鮮S M「アマゾン・フレッシュ(Amazon Fresh)」を軸に、ネットからリアルまで食品市場を侵攻するアマゾンに対抗するうえでも、アルバートソンズのような大手食品小売チェーンとのパートナーシップ締結を重視しているようだ。

成長のカギはカーブサイド・ピックアップ

 アルバートソンズのネットスーパーの売上高は急拡大が続いており、20年度第1四半期は対前年同期比276%の増加、第2四半期も同243%増、第3四半期も同225%増と、いずれも200%を超える伸び率となった。このペースが続けば、21年度中には売上全体の10%をネットスーパーの売上高が占めるとみられる。

 アルバートソンズのヴィヴェック・サンカランCEOは3月、金融大手シティ・グループ主催のオンラインイベントで、「パンデミックの影響でネットスーパー事業が当初の予測よりもさらに大きく成長する。(中長期的に)ネットスーパーの売上高は全売上の20%を占めるようになるだろう」との見方を示した。

 そうしたなか、アルバートソンズはネットスーパー事業成長のカギを、カーブサイド・ピックアップ「ドライブ・アップ&ゴー(Drive Up & Go)」に見出している。

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