100 円で”だんぜんの価値”はこう作る!知られざるダイソーの商品開発戦略

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ダイソー大

100円ショップの常識を打ち破るかのごとく、さまざまなカテゴリー・ジャンルで話題のヒット商品を続々と世に送り出している大創産業。そうした商品は、どのようにして生まれているのだろうか。あまりフォーカスされることのない、同社の商品開発戦略をレポートする。

約7万6000品目を展開も、開発体制はコンパクト

 大創産業が展開する商品数は、主力フォーマット「DAISO(ダイソー)」、雑貨中心の300円ショップ「THREEPPY(スリーピー)」、そして新業態「Standard Products(スタンダードプロダクツ)」を合わせて約7万6000品目。そのうち、食品を除く90%近くが自社開発商品となっている。

 新たに発売される商品の数も膨大で、同じく3ブランド合わせて毎月約1600品目が投入されている。これには新商品だけでなく既存商品のリニューアルも含まれるが、驚くべきはその開発体制。これだけの数の商品を商品本部に所属するたった40人ほどの社員で開発しているのだ。

ダイソーの季節商品
高頻度に大量の新商品を投入し続けるなかでも、“だんぜんの価値”を追求し続ける

 具体的には、商品本部は「ダイソー」の商品開発を担う商品1部~5部および食品部と、THREEPPYとStandardProductsの商品開発を担当する「300円SHOP商品部」の合わせて7部署で構成されている。

 大創産業の商品開発のコンセプトは、創業当時から大きくは変わっていない。それは、常にお客のニーズに沿ってより良い商品の開発をしていくこと、そして、お客に感動してもらえる価格、感動してもらえる品質を追求していく、というものだ。

「新MD」の開発で新たなジャンルを開拓

 ところが「ダイソー」というブランド自体の認知が広がるにつれ、状況は変わりつつある

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記事執筆者

ダイヤモンド・チェーンストア編集部 / 株式会社ダイヤモンド・リテイルメディア

ダイヤモンド・チェーンストア編集部は、業界をリードする提案型編集方針を掲げ、小売業の未来を読者と共に創造します。私たちは単なるニュース伝達に留まらず、革新的なビジネスモデルやトレンドを積極的に取り上げ、業界全体に先駆けて解説することを使命としています。毎号、経営のトップランナーへの深掘りインタビューを通じて、その思考や戦略を読者に紹介します。新しくオープンする店舗やリニューアルされた店舗の最新情報を、速報性と詳細な分析で提供し、読者が他では得られない洞察を手に入れられるよう努めています。私たちの鋭い市場分析と、現場の細部にわたる観察を通じて、注目すべき店舗運営の秘訣を明らかにします。

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